プレヴェザ県

プレヴェザ県について

プレヴェザ県は、ギリシャのイピロス地方南西部に位置する行政区です。イオニア海に面しており、美しい海岸線と豊かな自然が特徴です。県都はプレヴェザ市で、歴史的な背景と現代的な魅力が混在する地域です。

地理

プレヴェザ県は、イピロス地方の南西端に位置し、イオニア海に面しています。県都プレヴェザは、県の南端に突き出た半島の先端に位置しています。北西にテスプロティア県、北にヨアニナ県、東にアルタ県と隣接しており、西北部には飛び地のパルガがあります。また、海峡を挟んで南にはエトリア＝アカルナニア県があります。

プレヴェザを擁する半島は、アクティオ岬と向き合い、狭い海峡を形成しており、イオニア海とアンヴラキコス湾を隔てています。アンヴラキコス湾の入り口一帯は、アクティウムの海戦やプレヴェザの海戦の舞台となった場所です。

プレヴェザ県の北部には谷や丘陵地が広がり、北東部にはクセロヴノ山脈が連なります。東部にはルロス川、北部にはアヘロン川が流れています。アヘロン川は、古代にはアケローン川として知られ、神話の舞台にもなりました。

気候

プレヴェザ県の気候は、地中海性気候で、夏は暑く、冬は涼しいのが特徴です。気温は夏季に28℃から30℃、最高で35℃程度まで上昇します。南部を除く地域では曇りや雨の日が多く、北東部に向かうほど標高が高くなるため、冬は寒く、雪が降ることもあります。

主要な都市・集落

人口3,000人以上の主要な都市・集落は以下の通りです。

プレヴェザ (16,321人): 県最大の都市で、県の南部に位置します。
フィリッピアダ (4,196人): 県東部に位置し、次に人口が多い都市です。
カナラキ (約2,500人): 県西北部に位置する町です。
パルガ (約2,200人): 県西北部に位置する町で、飛び地です。

歴史

プレヴェザ県の地域は、古代にはエペイロス王国、マケドニア王国の支配下にありました。その後、共和政ローマの支配下に入り、紀元前31年にはアクティウムの海戦が起こり、ニコポリスの町が建設されました。ローマ帝国の東西分裂後は、東ローマ帝国領となり、その後エピロス専制公国の統治下に入りました。

オスマン帝国時代には、この地域はヤニナ州の一部となりました。ギリシャ独立戦争時には数々の反乱が起こり、ギリシャ王国領となる前は、対ギリシャの前線地域でした。1912年10月15日にギリシャが占領し、第一次バルカン戦争後の1913年にロンドン条約とブカレスト条約により、イピロス地方の残りの部分とともにギリシャ王国に編入されました。プレヴェザ県は1913年に成立しました。

かつてはレフカダ島もプレヴェザ県に含まれていましたが、1955年にレフカダ県が分離しました。

行政区画

プレヴェザ県は、以下の自治体（市）から構成されています。

プレヴェザ市
ジロス市
パルガ市


カリクラティス改革（2010年）以前は、9つの基礎自治体（ディモスとキノティタ）から構成されていました。現在、旧自治体は新自治体を構成する行政区となっています。

交通

主要な道路は、イグメニツァとプレヴェザを結ぶ国道18号線（欧州自動車道E55号線）と、ヨアニナとメソロンギを結ぶ国道5号線（欧州自動車道E951号線）です。E55号線はアクティオ＝プレヴェザ海底トンネルを通り、南へ延びています。

空港は、プレヴェザ市街から南へ4kmに位置する軍民共用のアクティオ空港があります。この空港は「レフカダ空港」とも呼ばれ、レフカダ島とプレヴェザの玄関口となっています。

文化・観光

プレヴェザ県には、歴史的な遺跡や自然景観が豊富です。

アヘロン川：古代にはアケローン川と呼ばれ、神話の舞台となった場所。川沿いにはネクロマンディオの遺跡があります。
ニコポリス：プレヴェザ北方に位置する古代都市の遺跡。
カッソピ：県中部、ザロンゴ北方に位置する遺跡。
ザロンゴ：修道院としても知られる場所。

著名な出身者

コスタス・カリオタキス（1896-1926）：詩人

外部リンク

Hellas.net: 360° Virtual tours of Preveza
GTP - Lagkadia
GTP - Lagkadia municipality
Velanidia, Βελανίδια Βοιών Λακωνίας

プレヴェザ県は、歴史と自然が融合した魅力的な地域であり、訪れる人々に様々な体験を提供しています。

もう一度検索