レフカダ島

レフカダ島：イオニア海の宝石

レフカダ島は、ギリシャ西部に位置するイオニア諸島の一つで、その美しい自然と豊かな歴史で知られています。透き通るような海、白い砂浜、そして緑豊かな山々が織りなす景観は、訪れる人々を魅了し続けています。

名称の由来と歴史

レフカダという名前は、ギリシャ語で「白」を意味する「レフコス」や「白い岩」を意味する「レフカタス」に由来すると言われています。中世にはアヤ・マウラ島とも呼ばれ、ヴェネツィア共和国やオスマン帝国の支配下にあった時代には、それぞれサンタマウラ、アヤマウラという名で知られていました。

島の歴史は古く、青銅器時代の遺跡も発見されています。古代にはコリントス人によって植民が行われ、本土と切り離されました。その後、マケドニア王国やローマ帝国の支配を経て、中世にはイピロス専制公国の一部となりました。ヴェネツィア共和国とオスマン帝国の争奪の地となり、近現代に入ると、フランス、ロシア、イギリスの支配を経て、1864年にギリシャ王国に編入されました。

地理と交通

レフカダ島は、イオニア諸島の中央部に位置し、ケルキラ島やケファロニア島などの島々に囲まれています。島の北東端には最大の都市であるレフカダ市があり、本土とは狭い水路で隔てられていますが、土手道と浮き橋で繋がっています。島の南端にはレフカタス岬があります。

レフカダ島へは、アクティオ空港（通称レフカダ空港）を利用するのが一般的です。島内にはGR-42号線が走り、主要な都市や観光地を結んでいます。また、ニドリ港やヴァシリキ港からは、周辺の島々へのフェリーが運航されています。

文化と観光

レフカダ島は、数々の神話や伝承の舞台ともなっています。古代ギリシャの女流詩人サッポーが、恋の悩みからレフカタスの岬から身を投げたという伝説は有名です。また、ドイツの考古学者ヴィルヘルム・デルプフェルトは、ホメロスの叙事詩に登場するオデュッセウスの故郷イタカは、レフカダ島であると唱えました。

周辺の小島はリゾート地として人気があり、特にスコルピオス島は、かつてアリストテレス・オナシスが所有していたことで知られています。ニドリにはオナシスの像が建てられています。

小泉八雲との縁

レフカダ島は、作家小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）の出身地としても知られています。八雲の愛称「ラフカディオ」は、この島の名前に由来しています。レフカダには八雲の記念碑が建立され、日本の新宿区とは友好都市関係を結んでいます。

レフカダ島は、その美しい自然、豊かな歴史、そして文化的な魅力によって、訪れる人々を魅了し続けています。イオニア海の宝石とも呼ばれるこの島で、忘れられないひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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