プロピライト

プロピライト（変朽安山岩）とは

プロピライト（propylite）は、かつて使用されていた岩石名で、現在では「変朽安山岩」として知られています。この岩石は、二酸化炭素（CO2）を含む熱水溶液の作用によって変質した安山岩を指します。変質作用によって、元の安山岩とは異なる鉱物組成や外観を持つようになります。

プロピライトの特徴

プロピライトの最も顕著な特徴は、その色合いです。変質作用により、角閃石や黒雲母といった鉱物が緑泥石や方解石に変化し、斜長石が曹長石や緑簾石に変化します。これらの鉱物の変化によって、岩石全体が特徴的な淡褐緑色を呈するようになります。また、プロピライトは変質により、元の安山岩よりも脆くなっている場合があります。

プロピライトの生成

プロピライトは、火山活動が活発な地域で、熱水が岩石と反応することによって生成されます。特に、二酸化炭素を多く含む熱水が安山岩に作用することで、特徴的な変質が起こり、プロピライトが形成されます。この変質作用は、熱水中の様々な化学成分が関与する複雑なプロセスです。

現在のプロピライトの扱い

プロピライトという岩石名は、現在では正式な岩石分類としては使用されていません。しかし、地質学や鉱物学の分野では、過去の研究や文献の中でプロピライトという用語が使われているため、その概念や特徴を理解しておくことは重要です。現在では、変質した安山岩の具体的な鉱物組成や変質状態を詳しく記述することが一般的です。

関連事項

• - 岩石：地球を構成する固体物質の総称。
• - 火成岩：マグマが冷却固結してできた岩石。
• - 火山岩：火山の噴火によって地表に噴出したマグマが固まってできた岩石。
• - 安山岩：火山岩の一種で、プロピライトの元となる岩石。
• - 岩石の一覧：様々な岩石に関する情報。

参考文献

• - 豊遙秋・青木正博　『検索入門 鉱物・岩石』　保育社、1996年、ISBN 4-586-31040-5。

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