ベイシア電器

株式会社ベイシア電器は、流通グループであるベイシアグループの一員として、家電製品の販売を手掛ける量販店事業を展開しています。英語表記は Beisia Denki Co., Ltd. です。

概要

ベイシア電器は、かつては500平方メートル程度の比較的小規模な単独店舗を中心に展開していました。しかし、ヤマダデンキやケーズデンキといった大手家電量販店と比較して店舗規模が小さいことに加え、親会社であるベイシアや関連会社カインズなど、グループ全体でのショッピングモール開発が進んだことから、店舗戦略を転換しました。現在では、単独店舗は徐々に姿を消し、「スクラップアンドビルド」と呼ばれる手法で既存店を閉鎖・移転し、カインズホームなどグループ企業が運営する店舗と共に出店する形態が主流となっています。カインズとの併設が多い傾向にありますが、必ずしもグループ内企業との複合に限られるわけではなく、例えばカインズモール仙台港のように、家電量販店としては他社であるデンコードー運営のケーズデンキが出店しているケースも見られます。

ベイシアグループ各社と同様、主な出店エリアは北関東地方です。一方で、関西地方にも店舗を構えていますが、こちらはカインズホームと他社であるエディオン（旧ミドリ電化）の複合店舗という特殊な形をとっています。また、過去には事業戦略上の理由などから、一部店舗を同業他社に譲渡した事例も存在します（例：現在のケーズデンキ玉造店、山梨店など）。

事業内容は家電製品の販売が中心ですが、これに加えて、NTTドコモの携帯電話販売店であるドコモショップを複数店舗、auショップも複数店舗経営するなど、携帯電話関連事業も手掛けています。これにより、家電と通信サービスの双方でお客様のニーズに対応できる体制を構築しています。

沿革

ベイシア電器のルーツは、グループの母体であるいせやに遡ります。1986年（昭和61年）9月、いせやの電器部門が分社独立し、株式会社いせやデンキとして新たなスタートを切りました。その後、1997年（平成9年）には社名を「プラグシティ」に変更します。さらなる事業展開を経て、2005年（平成17年）には現在の社名である「株式会社ベイシア電器」へと改称しました。

携帯電話販売事業には比較的早期から参入しており、1994年（平成6年）にはドコモショップの1号店を開設しています。

企業運営を効率化するため、物流機能の強化にも取り組みました。1999年（平成11年）には物流センターを稼働させています。また、本部機能を一箇所に集約するため、2006年（平成18年）にはベイシアビジネスセンターを開設し、本部を移転しました。

店舗網の拡大も継続的に行われており、特に大型ショッピングモールへの出店を積極的に進めています。代表的な例としては、2010年（平成22年）にオープンしたパワーモール前橋みなみ内の前橋みなみモール店があります。携帯ショップ事業も拡大しており、2013年（平成25年）には県内最大級規模となるドコモショップ真岡店を移転増床オープンさせ、2015年（平成27年）にも同様に県下最大級のドコモショップ伊勢崎店を移転増床しています。

近年では、オンラインでのサービス展開にも力を入れています。2015年（平成27年）には、最新家電を試すことができるレンタルサイト「ベイシア電器@レンタル」と、家電リモコンに特化した専門サイト「リモコン.com」を同時に立ち上げました。さらに、2017年（平成29年）からは、「家電のお試しレンタル」サービスをベイシア電器の全店舗で開始し、オンラインと実店舗の両面でサービスを提供しています。

新規出店も続いており、2018年（平成30年）には栗橋店、2024年（令和6年）にはなめがわモール店や市原八幡店を新たにオープンさせています。今後の展開としては、2025年（令和7年）にNTTドコモとの協業により、一部店舗で共通ポイントサービス「dポイント」の導入を予定しており、顧客サービスの拡充を図る計画です。

店舗に関する詳細情報は、公式ウェブサイトの店舗情報ページで確認できます。また、公式ウェブサイトの他、「ベイシア電器ドットコム」、「ベイシア電器＠レンタル」、「リモコン.com」といった関連サイトも運営しています。

（この情報は公開されているデータに基づいています）

もう一度検索