ペドロ・ヒーゾ

ペドロ・ヒーゾ：鉄の足を持つブラジルの格闘家

ペドロ・ヒーゾ（Pedro Rizzo、1974年5月3日 - ）は、ブラジル、リオデジャネイロ出身の元総合格闘家およびキックボクサーです。マルコ・ファスの一番弟子として知られ、ファス・バーリ・トゥードに所属していました。彼の最大の武器は、その強烈な打撃スキルであり、バーリトゥード時代からその実力を発揮し、UFCの舞台でも3度にわたり王座に挑戦した実績を持つ、屈指のファイターです。

来歴

ヒーゾは、アメリカのWorld Vale Tudo Championship（WVC）で実績を積んだ後、UFCに参戦しました。

1998年10月16日、地元ブラジルで開催されたUFC Brazilでタンク・アボットと対戦し、1ラウンドKO勝利という衝撃的なデビューを飾りました。
1999年1月8日、UFC 20では元ヘビー級王者マーク・コールマンとの対戦に臨み、2-1の判定で勝利を収めました。
1999年11月14日、日本のUFC 23で高阪剛との王座挑戦者決定戦に挑み、3ラウンド後半にアッパーカットによるレフェリーストップTKO勝利を飾り、王座挑戦権を獲得しました。
2000年6月9日、UFC 26のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで王者ケビン・ランデルマンに挑戦しましたが、グラウンドでの劣勢が響き、0-3の判定負け。キャリア初の黒星を喫しました。
2000年9月22日、UFC 27でダン・スバーンと対戦。テイクダウンディフェンスと打撃で試合を優位に進め、1ラウンドにローキックでギブアップを奪い、TKO勝利を収めました。
2001年2月23日、UFC 30でジョシュ・バーネットと対戦。打撃戦で優位に立ち、2ラウンドにカウンターの右フックでKO勝利。無敗だったバーネットに初黒星をつけました。
2001年5月4日、UFC 31のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで王者ランディ・クートゥアに挑戦。1ラウンドはテイクダウンを奪われ苦戦しましたが、中盤以降は打撃で圧倒。しかし、判定は0-3で敗北。この判定は物議を醸し、同年11月2日のUFC 34で再戦が組まれましたが、TKO負けを喫しました。
2002年3月22日、UFC 36で後のヘビー級王者アンドレイ・アルロフスキーと対戦。ローキックやハイキックなどの打撃で相手を翻弄し、3ラウンドにジャブでKO勝ちを収めました。
2002年9月27日、UFC 39でガン・マッギーと対戦。体格差を生かしたマッギーの猛攻に苦しみ、1ラウンド終了時にタオル投入によるTKO負けとなりました。
2003年11月21日、UFC 45: Revolutionでの元王者リコ・ロドリゲス戦での判定勝ちを最後にUFCを離脱しました。
2005年6月26日、PRIDE GRANDPRIX 2005 2nd ROUNDでセルゲイ・ハリトーノフと対戦し、サッカーボールキックからのパウンドでレフェリーストップTKO負けを喫し、PRIDE初参戦は苦い結果となりました。
2006年2月26日、PRIDE.31でローマン・ゼンツォフと対戦し、カウンターの左フックでKO負け。
2007年3月9日、Art of War 1のIFAヘビー級王座決定戦でジャスティン・エイラーズと対戦し、3-0の判定勝ちを収め、王座を獲得しました。
2007年9月1日、Art of War 3のIFAヘビー級タイトルマッチでジェフ・モンソンと対戦し、パンチ連打でTKO勝ちを収め、王座の初防衛に成功しました。
2008年7月19日、Affliction: Bannedでジョシュ・バーネットと再戦し、2ラウンドに左フックでKO負け。
2009年6月27日、Ultimate Chaosでギルバート・アイブルと対戦し、パウンドでKO負けを喫しました。
2010年7月18日、Impact FC 2: The Uprising Sydneyでケン・シャムロックと対戦。1ラウンドにローキックでダウンを奪い、パウンドでTKO勝ち。
2012年6月21日、M-1 Globalでエメリヤーエンコ・ヒョードルと対戦し、パウンドでTKO負け。
2015年9月12日、Face to Faceでアンドリュー・フローレス・スミスと対戦し、ローキックで1RTKO勝ち。試合後に引退を表明しました。

人物・エピソード

幼少期からマルコ・ファスに師事し、格闘技の基礎を築きました。オランダのドージョー・チャクリキへムエタイ修行に赴いた縁から、ピーター・アーツやレネ・ローゼなど、K-1ファイターとも親交が深く、スパーリングパートナーを務めたこともあります。また、後進の指導にも力を入れており、アンデウソン・シウバやアンダーソン・ブラドック・シウバなど、多くのブラジル人ファイターの打撃コーチを務めています。

戦績

総合格闘技：省略
キックボクシング：省略

獲得タイトル

World Vale Tudo Championship 1 優勝（1996年）
第2代WVCスーパーファイト王座（1997年）
IFAヘビー級王座（2007年）

ペドロ・ヒーゾは、その強烈な打撃と、常にアグレッシブな姿勢で観客を魅了した、記憶に残る格闘家の一人です。

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