ホシミスジ

ホシミスジ（Neptis pryeri）

ホシミスジは、タテハ[[チョウ科]]に分類されるチョウの一種です。その名の由来ともなっている特徴的な模様により、近縁種との識別が容易です。特に、前翅の白い斑紋が途切れていること、そして後翅裏側の付け根部分に黒い点があることが、ホシミスジを特定する上で重要なポイントとなります。

特徴

ホシミスジは、翅を開いた状態で静止することが多く、これは同属のコミスジと同様の特徴です。また、飛び方も特徴的で、翅を開いたまま羽ばたかずに滑空する姿は、イチモンジチョウ亜科に共通するものです。これらの特徴から、コミスジやミスジチョウといった近縁種との区別が容易に行えます。

分布域は、本州から九州にかけて、そして台湾、朝鮮半島、中国にまで広がっています。しかし、北海道には生息していません。

生態

幼虫は、コデマリ、ユキヤナギ、カエデ、シモツケなど、様々な植物を食草とします。特に、ユキヤナギは市街地や住宅地にも多く見られるため、ホシミスジもそのような場所で発生することが少なくありません。また、山地で発生する個体は、平地型の個体と比較して大きさに違いが見られることがあります。

成虫は、初夏から秋にかけて活動します。生態はコミスジとよく似ており、水辺や花に集まる習性があります。一方で、それ以外の場所にはあまり姿を見せません。夏の暑い日中に、水や薄めた尿を撒くと、ホシミスジを採集しやすくなることが知られています。

ホシミスジの越冬態は幼虫です。

関連項目

コミスジ
ミスジチョウ

参考文献

猪又敏男編・解説、松本克臣写真 『蝶』 山と溪谷社〈新装版山溪フィールドブックス〉、2006年。ISBN 4-635-06062-4。
牧林功解説 『日本の蝶』成美堂出版、1994年、ISBN 4-415-08045-6。
* 日本環境動物昆虫学会編『チョウの調べ方』文教出版、1998年、ISBN 4-938489-11-2。

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