ホンダ・トルネオ

トルネオ（TORNEO）

トルネオは、本田技研工業が手掛けたセダン型乗用車であり、主に1997年から2002年にかけて販売されていました。このモデルは、6代目アコードの姉妹車として登場し、アスコットおよびラファーガといった先代車の統合後継車として位置付けられています。トルネオは、特に日本市場において人気を博し、そのユニークなデザインや先進的なテクノロジーが魅力となっていました。

概要

トルネオは基本的には4ドアセダンのみのラインナップで、同じプラットフォームを共有するアコードとは、外観デザインにおいて独自の特徴が見られます。具体的には、フロントグリルやヘッドライト、テールライトのデザインに明確な違いがあり、これにより他のモデルとの差別化を図っています。また、廉価版を除く全てのモデルにはHIDヘッドライトが標準装備されている点も当時としては新しい特徴でした。

エンジンは、直列4気筒のタイプが横置きで搭載され、ユーザーは前輪駆動または四輪駆動のオプションから選ぶことができます。エンジンのバリエーションには、F20B型のSOHC及びDOHC VTEC、F18B型の3つが含まれています。そして、特に高性能な「ユーロR」モデルにはH22A型エンジンが搭載されるなど、選べる楽しみがありました。

トルネオは、発売当初から魅力的なデザインが評価され、アコードよりも多くの日本人に好まれていました。これはベルノ店とプリモ店の二つの販売チャネルを利用していたことも影響し、結果的にアコード以上の販売台数を記録することとなりました。

初代モデルの特徴

初代トルネオは1997年の9月4日に6代目アコードと同時に市場に登場しました。1998年には「ホワイトパールエディション」という特別仕様車も発売され、このモデルには専用のホワイトパールボディカラーやメッキアルミホイール、BOSEサウンドシステムが装備されています。このように、特別仕様車は特にデザインや装備にこだわっており、他の車両とは一線を画す存在でした。

1999年には一度目のマイナーチェンジが行われ、フロントグリルのデザインを変更し、よりモダンな印象を与えました。また、「クリーンツーリング」という特別仕様車も同年中にリリースされています。

2000年には、「トルネオユーロR」が登場し、高出力エンジン仕様が選べるようになりました。同年6月にはDOHC 2.0Lエンジンを搭載した「SiR-T」が廃止されることが発表されましたが、その代わりにパフォーマンス重視のモデルが増えることとなりました。2001年5月31日には、再度のマイナーチェンジが行われ、標準オーディオもカセットからCDに変更されるなど、時代に対応した改良が実施されました。

最終的に、2002年には「スタイルエディション」や「プレミアムエディション」、「Euro-R・X」といった特別仕様車が発売され、同年10月には7代目アコードの登場に伴いトルネオの生産は終了しました。新車登録の累計は約6万278台で、ホンダカーズ全店による販売が行われることが決定した後も、トルネオの存在は長く愛されるものでした。

車名の由来と販売店

「トルネオ」という車名は、「Touring（ツーリング）」と「Neo（新しい）」の合成語であり、新しい旅を提供する車としての抱負が込められています。

取扱販売店はプリモ店およびベルノ店とされており、それぞれの店舗がこのモデルの特徴を活かした販売戦略を展開していました。

関連項目

• - 本田技研工業
• - ホンダ・アスコット
• - ホンダ・ラファーガ
• - ホンダ・アコード
• - いすゞ・アスカ

トルネオはその独自のスタイルや性能から、今でもファンに愛され続けている存在です。

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