ポポロ広場

ポポロ広場

ポポロ広場（Piazza del Popolo）は、イタリアの首都ローマに位置する、歴史と芸術が融合した広場です。その名前は「市民の広場」を意味し、古くからローマへの主要な入り口として、巡礼者や旅行者を出迎えてきました。広場は、交通の要所として、また市民の憩いの場として、ローマの歴史とともにその姿を変えてきました。

歴史と変遷

ポポロ広場は、古代ローマ時代から交通の要所として利用されてきました。特に、ローマへの主要な街道であったフラミニア街道がこの広場を通っており、ローマへの玄関口としての役割を果たしていました。中世には、巡礼者たちがこの広場を通り、ローマ市街へと入ってきました。バロック時代には、広場に面して特徴的なドームを持つ双子教会が建設され、広場の景観を大きく変えました。19世紀には、噴水の整備や建物の改築が行われ、現在見られるような姿が整えられました。

広場の構造と特徴

広場の中央には、古代エジプトから運ばれたオベリスクがそびえ立っています。このオベリスクは、紀元前10年にアウグストゥス帝によってヘリオポリスから持ち込まれ、当初はキルクス・マクシムスに建てられていました。その後、1589年にシクストゥス5世によって現在の場所に移設されました。オベリスクは、高さ約24メートル、基盤を含めると36メートルにもなります。

広場からは、南に向かって3本の道路が放射状に伸びています。これらの道路は、ローマの主要な地区へと繋がっており、広場が交通の要所であることを示しています。

広場周辺の主要な建造物

フラミニアのオベリスク: 広場の中央に位置するオベリスクは、ラムセス2世によって作られたもので、古代エジプトの歴史を今に伝えています。その壮大な姿は、広場のシンボルとなっています。

ポポロ門: 広場の北側に位置するポポロ門は、1475年にローマ教皇シクストゥス4世によって建てられました。そのファサードは、バロック期の巨匠ベルニーニによって設計されました。かつてこの場所には、フラミニア街道が通るフラミニア門がありました。

噴水: 広場には、3つの美しい噴水があります。西端にはネプチューンの噴水、東端のピンチョの丘の麓にはローマの神々とピンチョの麓の噴水、そして広場の中央にはオベリスクの噴水があります。これらの噴水は、19世紀にGiovanni Ceccariniによってデザインされ、広場の景観を豊かにしています。

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会: 広場の東側に位置するこの教会は、ブラマンテ、ラファエロ、ベルニーニなどの著名な芸術家たちが建設に携わりました。教会内部には、カラヴァッジョの壁画など、数々の美術品が所蔵されています。

双子教会: 17世紀に建てられた2つの教会、サンタ・マリア・イン・モンテサント教会とサンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会は、広場の南側に位置し、そのドームが特徴的です。

広場へのアクセス

ポポロ広場は、ローマの中心部に位置しており、公共交通機関で簡単にアクセスできます。地下鉄A線でフラミニオ駅まで行き、そこから徒歩ですぐです。また、バスやトラムも利用できます。

まとめ

ポポロ広場は、ローマの歴史、芸術、文化が凝縮された場所です。その美しい景観と歴史的な建造物は、訪れる人々を魅了し、ローマの魅力を余すところなく伝えています。ローマを訪れた際には、ぜひこの広場を訪れて、その歴史と美しさを体感してください。

関連項目

ローマのオベリスク
オベリスク
アウレリアヌス城壁
フラミニア街道

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