ポルノの帝王

『ポルノの帝王』は、1971年に公開された東映製作の日本[[映画]]です。梅宮辰夫が主演を務めた"帝王シリーズ"の第4作にあたり、内藤誠が監督を務めました。本作は、九州の炭鉱町から上京した主人公が、その類まれな巨根を武器に、様々な困難を乗り越えながら成り上がっていく姿を描いた、笑いあり、エロありの痛快な艶笑喜劇です。

物語は、主人公の松村浩が、自身の巨根の腫れを治療するため、弟分の政の紹介で横浜の黒田診療所を訪れるところから始まります。住む場所もなかった浩と政は、政の舎弟である菊男の船に転がり込み、そこで治療を受けた浩は、黒田医師の治療によって見事完治します。その後、浩は自身の経験を活かし、性の悩みを抱える女性を対象とした東洋医学研究所を開設し、大金を稼ぎ始めます。一方、黒田診療所が暴力団の陣馬組から立ち退きを迫られていることを知った浩は、稼いだ資金を使い陣馬組を追い返します。さらに、横浜港の税関責任者の妻である後藤百合子の協力を得て、海外からアダルトグッズを輸入するポルノショップをオープンし、事業を拡大していきます。

そんなある日、浩の隣家に住んでいた新井清美が、父親の怪我によって学校を中退し、横浜の工場で働くことになったという知らせを受けます。しかし、その工場では、若い女性工員を海外へ売るという悪質な計画が進められていました。浩と政は、その計画を知り、工場社長と暴力団に立ち向かうことを決意します。男たちの熱い戦いと、女性たちの運命が絡み合い、物語はクライマックスへと向かいます。

本作は、"ポルノ"という言葉が初めて映画のタイトルに使われた作品としても知られています。この言葉は、同じ東映が公開した『温泉みみず芸者』のプロモーションで初めて使われ、広く認知されるようになりました。そして、本作のタイトルには、当時の東映社長であった岡田茂氏によって命名されました。また、劇中では、梅宮辰夫が歌う主題歌「シンボルロック」が使用されており、映画を盛り上げています。

出演者は、主人公の松村浩を演じる梅宮辰夫を筆頭に、山城新伍、真山知子、植田峻、藤山直子、丹波哲郎、久里千春、潤まり子、フラワー・メグ、一の瀬レナ、殿山泰司、松井康子、初井言栄、木村弓美、亀井和子、渡辺文雄、深江章喜、佐藤京一、関山耕司、左とん平、たこ八郎、団巌、谷本小代子、南利明、遠藤辰雄など、豪華な顔ぶれが揃っています。監督は内藤誠、脚本は小野竜之助が担当し、音楽は小杉太一郎が手掛けています。

映画史においても、ポルノという言葉を冠した作品として、また、梅宮辰夫主演の"帝王シリーズ"の一作として、注目を集める作品です。男の生き様と、エロティックな描写が絶妙に組み合わさった、娯楽作品として楽しめるでしょう。

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