マツオカコーポレーション

株式会社マツオカコーポレーションの概要

株式会社マツオカコーポレーション（英: MATSUOKA CORPORATION）は、広島県福山市に本社を構える日本最大級の縫製メーカーです。2017年時点で日本国内での縫製業界ではトップの地位にあり、国内外のSPA（製造小売業者）向けにOEM（相手先ブランド名製造）サービスを提供しています。国内に本社を置きつつ、製品の縫製は全て海外の工場で行っているのが特徴です。

沿革

マツオカコーポレーションの起源は1946年にさかのぼります。当初は広島県甲奴郡上下町で「松岡呉服店」として創業し、衣料品の販売からスタートしました。1956年には法人化し、縫製業へと業態を転換。その後、1964年には商号を松岡繊維工業株式会社に変更し、アメリカ向けのブラウス製造や海外貿易にも着手しました。

1980年代から1990年代にかけて、マツオカは海外進出を加速させ、1982年には韓国で委託生産を始め、1986年には中国北京での生産を開始しました。1990年には中国に現地法人を設立し、1999年には上海茉織華股份有限公司を設立し、日系企業として初めて上海のB株に上場しました。これにより、中国市場での影響力を増大させ、業績を大きく向上させることに成功しました。

2000年代に入っても、マツオカは生産拠点を多様化し続けました。例えば、2004年にはミャンマーに進出し、2008年にはバングラデシュに、2015年にはベトナムに生産拠点を設立しました。特に、バングラデシュにおいては主力の製造拠点を確立し、スポーツウェアやアウトドアウェア、医療用素材の開発にも注力しています。

2017年には東京証券取引所第1部に上場し、世界のアパレルOEM業界で12位に位置づけられるようになります。この時点では、売上の約70%がファーストリテイリング向けで、東レやコロンビア・スポーツウェア向けの生産も手掛けていました。

事業所と子会社

本社は広島県福山市に位置し、他にも東京や大阪に事務所を構えています。また、広島県府中市には上下サンプル室があります。海外には多くの子会社が存在し、中国、香港、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、バングラデシュに製造拠点を展開しています。具体的には、上海茉織華服飾有限公司やPHU THO MATSUOKA CO.,LTDなどがあります。

現在の取り組み

マツオカは、新型コロナウイルスの影響を受けて、感染予防用のマスクや医療用防護服の製造にも取り組んでいます。また、経済産業省の支援を受けて、ベトナムの子会社工場を増強し、新たな製品の製造を行っています。2023年には東京証券取引所のスタンダード市場へ市場変更を行い、事業の基盤を強化しています。

株式会社マツオカコーポレーションは、業界の中で革新を続けながら、国内外での影響力を持ち続け、品質の高い製品を提供し続けています。

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