マルコ・ポーロ 大冒険

映画『マルコ・ポーロ 大冒険』

概要

『マルコ・ポーロ 大冒険』（仏: La fabuleuse aventure de Marco Polo (L'echiquier de Dieu)）は、1965年に公開されたフランス・イタリア・ユーゴスラビア・アフガニスタン合作の歴史アドベンチャー映画です。当初は『マルコ・ポーロ』というタイトルで、クリスチャン＝ジャック監督、アラン・ドロン主演で製作が開始されましたが、製作過程での混乱により、ドニス・ド・ラ・パテリエール監督、ホルスト・ブッフホルツ主演に交代しました。さらに、ノエル・ハワードが共同監督として加わり、紆余曲折を経て完成しました。

本作は、プロデューサーのラウール・レヴィが、1956年にブリジット・バルドーをスターダムに押し上げた『素直な悪女』に続く作品として企画しました。しかし、興行的には失敗し、レヴィは多額の負債を抱え、自身のプロダクションは倒産に追い込まれてしまいます。

ストーリー

13世紀のヴェネツィアを舞台に、マルコ・ポーロの壮大な冒険が描かれます。マルコは、父ニコロが持ち帰ったモンゴル帝国皇帝クビライからの親書に対する返書を届けるため、危険な旅に出ます。

砂漠や海、高原を越え、多くの困難に見舞われながらも、マルコは様々な人々との出会いを経て、モンゴル帝国の中心部を目指します。砂漠の民であるシェーク・アッラ・フーや、ロシア南部の女性との出会い、凶暴なナヤム大公との対立など、数々の困難を乗り越え、マルコは皇帝クビライに謁見することに成功します。

また、旅の途中では、中国全土から集められた美しい姫たちと出会い、ゴガティーン姫の助けを得て、皇帝への謁見を果たすことができました。

マルコがヴェネツィアに帰還したのは、出発から25年後のことでした。17年間も中国に滞在し、見聞を広めた彼の経験は、後に『東方見聞録』としてまとめられ、世界に大きな影響を与えることになります。

キャスト

マルコ・ポーロ: ホルスト・ブッフホルツ（井上真樹夫）
モンゴル帝国皇帝クビライ: アンソニー・クイン（大木民夫）
賢人アッケルマン: オーソン・ウェルズ（塩見竜介）
シェーク・アッラ・フー: オマー・シャリフ（内海賢二）
ゴガティーン姫: リン・スー・ムーン
ナヤム大公: ロベール・オッセン
マルコの父ニコロ: マッシモ・ジロッティ
マルコの伯父マッテオ: ミカ・オルロヴィック

スタッフ

監督: ドニス・ド・ラ・パテリエール、ラウール・レヴィ
共同監督: ノエル・ハワード
脚本: ジャン＝ポール・ラプノー、ジャック・レミー、ラウール・レヴィ、ドニス・ド・ラ・パテリエール
撮影監督: アルマン・ティラール、クロード・ルノワール、ヴラディミール・イヴァノフ
音楽: ジョルジュ・ガルヴァランツ

作品データ

原題: La fabuleuse aventure de Marco Polo (L'echiquier de Dieu)
製作年: 1965年
製作国: フランス、イタリア、ユーゴスラビア、アフガニスタン
* 公開: 1965年8月6日（フランス）

その他

本作は、その製作過程の混乱や興行的な失敗にもかかわらず、マルコ・ポーロの冒険を壮大なスケールで描いた作品として、映画史にその名を残しています。豪華キャストや異国情緒あふれる映像は、観る者を13世紀のユーラシア大陸へと誘います。

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