ミキハウスベースボールクラブ

ミキハウスベースボールクラブ：古豪社会人野球チームの軌跡

ミキハウスベースボールクラブは、かつて京都府京都市に本拠地を置き、日本野球連盟に加盟していた社会人野球のクラブチームです。その歴史は、立命館大学硬式野球部OBの同好会『立命館クラブ』として2004年に産声を上げたことに始まります。

創設からチーム名変更、そして企業チームへ

2005年、チームは日本野球連盟に正式登録され、社会人野球の世界に足を踏み入れました。翌2006年には『Ritsベースボールクラブ』に改称し、2007年には全日本クラブ野球選手権大会に初出場を果たしますが、初戦で涙を呑む結果となりました。

転機が訪れたのは2009年。株式会社三起商行（ミキハウス）がスポンサーに就任し、チームは『ミキハウスREDS』として新たなスタートを切りました。さらに2016年1月には『ミキハウスベースボールクラブ』へとチーム名を変更。着実に力をつけ、社会人野球界での存在感を高めていきました。

2017年からは、全日本クラブ野球選手権大会への出場権を返上し、社会人野球日本選手権大会の予選に挑戦するようになりました。同年は代表決定戦まで進出しましたが、三菱重工神戸・高砂に惜敗し、悲願の初出場はなりませんでした。

活動終了と企業チームへの移行

しかし、チームの歩みはここで終わりませんでした。2018年12月25日、三起商行が支援体制を強化し、企業チームとして『ミキハウス硬式野球部』を復活させることを決定。クラブチームの選手やスタッフはそのまま企業チームに移籍し、新たなスタートを切ることになりました。そして、その活動再開に先立ち、ミキハウスベースボールクラブは2018年12月10日をもってその歴史に幕を閉じました。

主な成績とプロ野球選手

ミキハウスベースボールクラブは、短い活動期間ながらも、数々の輝かしい成績を残しました。

全日本クラブ野球選手権大会: 2回出場、準優勝1回（2013年）
JABAびわこ杯争奪社会人クラブ野球大会: 優勝2回（2011年、2014年）
JABA富山市長旗争奪富山大会: 優勝1回（2015年）

また、多くのプロ野球選手を輩出したことでも知られています。

福田岳洋（投手）： 香川オリーブガイナーズを経て、2009年ドラフト5位で横浜ベイスターズに入団。
萬谷康平（投手）： 2013年育成選手ドラフト2位で横浜DeNAベイスターズから指名。同チームから直接NPB球団に指名された唯一の選手です。
岩田幸宏（外野手）： 解散後にミキハウス硬式野球部へ移籍し、退団後、信濃グランセローズを経て、2021年育成ドラフト1位で東京ヤクルトスワローズから指名。

元プロ野球選手の競技者登録

さらに、元プロ野球選手が競技者登録していたことも、このチームの特徴です。

辻田摂（内野手）： 元中日ドラゴンズ。2009年から2013年まで在籍し退部後、社業へ。
山田秋親（投手）： 元千葉ロッテマリーンズ、福岡ソフトバンクホークス。2013年から2016年まで在籍し退部。
土井健大（内野手）： 元オリックス・バファローズ。2014年に在籍し退部。
松崎伸吾（投手）： 元東北楽天ゴールデンイーグルス。2014年から引退後はコーチとなりミキハウス硬式野球部へ。

まとめ

ミキハウスベースボールクラブは、社会人野球の世界で、その短い活動期間にも関わらず、確かな足跡を残しました。その歴史は、クラブチームから企業チームへと発展する、社会人野球の変遷を示す一例と言えるでしょう。多くのプロ野球選手を輩出し、社会人野球ファンにとって、決して忘れられないチームの一つです。

関連情報

関連項目： ミキハウス硬式野球部
外部リンク： ミキハウスベースボールクラブ 公式サイト

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