モンスター・リッパー

モンスター・リッパー（Monster Ripper）

モンスター・リッパーは、本名ロンダ・シン（Rhonda Sing）として知られるカナダ出身の女子プロレスラーです。1961年2月21日生まれの彼女は、2001年7月27日に亡くなるまでプロレス界で活躍を続けました。特に日本でのキャリアが注目されており、メジャーな団体であるWWEでもその名を馳せました。

幼少期とデビューの道

少女時代、モンスター・リッパーは地元カルガリーでスタンピード・レスリングを手掛けるスチュ・ハートに強い影響を受けていました。プロレスラーとしての夢を追い求め、彼女はロサンゼルスに位置するミルドレッド・バークの養成所で厳しいトレーニングを行いました。このトレーニングが後の彼女のキャリアに大きな影響を与えることになります。

1979年に全日本女子プロレスに初めて来日し、松永高司会長から「モンスター・リッパー」というリングネームを授かりました。彼女のデビュー戦では、マミ熊野と共にジャッキー佐藤とマキ上田（ビューティ・ペア）と対戦し、見事に初勝利を収めました。この勝利により、彼女の名は瞬く間に広まっていきます。

力強いファイトスタイルと数々のタイトル

デビューからこのかた、彼女はそのパワフルなファイトスタイルによって多くのファンを魅了しました。特にその体格は、100kgを超える巨体であり、「女ハンセン」と形容されることもありました。モンスター・リッパーは日本のプロレス界で瞬く間に名を馳せ、1980年代にはデビル雅美、ジャガー横田、ジャンボ堀、ミミ萩原など、数々のレスラーとの激闘を繰り広げます。1987年には初代IWA世界女子王座の戴冠も果たします。

さらに日本での活動を経た後、彼女はメキシコの団体LLIに参加し、「ラ・モンステル」という名前で活動。アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、日本と、多くの地域を転戦し続けました。

1995年にはWWFと契約し、バーサ・フェイ（Bertha Faye）というリングネームでコミカルなヒールキャラとしても活動。彼女は同年のサマースラムでアランドラ・ブレイズからWWF女子王座を獲得します。この頃、マネージャーとの恋愛アングルも展開され、さらに多くの注目を集めました。

引退とその後

1999年からは本名のロンダ・シン名義でWCWに移籍し、ナイトロ・ガール・ビーフの名でも知られましたが、短期間の活動後に姿を消します。2000年にはWCWを退団し、引退を決意します。引退試合を日本で行いたいとの希望がありましたが、願い叶わず2001年に40歳で他界しました。

その後、彼女の功績は評価され、2003年にはカリフラワー・アレイ・クラブによって顕彰されました。また日本の全女による女子プロレス殿堂には、外国人選手として初めて名を刻むことになります。モンスター・リッパーの名前は、現在も多くのファンの心に残り続けているのです。

得意技と獲得タイトル

モンスター・リッパーはパワーボムを得意技として知られ、以下のタイトルを獲得しました:

• - WWWA世界シングル王座
• - IWA世界女子王座
• - WWA世界女子王座
• - WWWWA世界シングル王座
• - WWC女子王座
• - WWF女子王座

このように、彼女のキャリアは非常に多彩であり、女子プロレス界に多大な影響を与えました。

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