ヨナオケイシ

ヨナオケイシ

ヨナオケイシ（与猶 啓至、1969年7月20日 - ）は、福岡県出身の作曲家で、主にコンピュータゲーム音楽を手がけています。

経歴

1989年のMSX用ゲーム『ハイディフォス』でデビュー。その後、フィルインカフェ開発のX68000やPCエンジン用ゲームに楽曲を提供し、その名を知られるようになりました。当時主流だったFM音源に加え、早い段階からMIDI音源に対応した楽曲制作を行っていたことが特徴です。

1990年代には、『あすか120%』シリーズなど家庭用ゲーム機向けの作品を手がける一方、PC向けの美少女ゲームにも活動の場を広げました。2009年には、light（株式会社Greenwood）の『Dies irae 〜Acta est Fabula〜』で萌えゲーアワード2010BGM部門金賞を受賞しています。

ゲーム音楽制作と並行して、オリジナルの同人アルバム『サイバーフォニック』シリーズもリリース。1994年の1作目リリース当時は、ゲーム音楽作曲家が個人名義で同人アルバムを発表することは非常に珍しい試みでした。また、REIKAとのユニット「MOTLEY」でもオリジナル作品を発表しており、2008年には、せんたろ、梅本竜らと共に「Spin→Out」を結成するなど、多岐にわたる音楽活動を展開しています。

美少女ゲームへの移行から10年以上が経過した頃、音楽ソフト『KORG DS-10』を用いたアマチュア活動としてイベント出演や動画サイトへの投稿を行っていました。それらの動画を観たグレフの社長、丸山博幸からの連絡がきっかけとなり、アーケードゲーム『星霜鋼機ストラニア』（2011年発売）の楽曲を手がけることになりました。

作風

ヨナオケイシは、自身の作曲姿勢について、「世の中に求められる音を作るよりも、何かを探求し発見しながら生み出した音を届けたい」と語っています。彼の姿勢は周囲にも影響を与えており、作曲仲間からは「新しいサウンドのヒントになる人」と評されることもあります。

初期の頃は、音楽をパズルとして捉え、イレギュラーな要素を取り入れることで独自性を追求する研究者的なアプローチで作曲を行っていましたが、後に心境の変化があり、より感覚的に曲を作るようになったと述べています。

ヨナオケイシの楽曲は、デジタルシンセサイザーらしい音色を積極的に使用しながらも、テクノサウンドとは一線を画し、コードやメロディの表現が幅広いという独特なスタイルを持っています。バッハ、フュージョン、ハウスなど、異なるジャンルを融合させ、親和性を判断しながら楽曲を制作してきた結果、よりシンプルなスタイルが確立されたと言います。

また、楽曲のベースラインが強調されている点も特徴的で、これはアース・ウィンド・アンド・ファイアーの楽曲におけるベースの心地よさや、X68000版『ボスコニアン』や『ギャラクシーフォース』におけるチョッパーベース中心の音作りから影響を受けています。

主な作品

コンピュータゲーム

ハイディフォス
あすか120% シリーズ
星霜鋼機ストラニア

テレビアニメ

Dies irae
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO（高見龍と共同）

外部リンク

ヨナオケイシ 公式サイト
* ヨナオケイシ (@yonao) - X（旧Twitter）

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