ラピッド (駆逐艦・2代)

HMS Rapid (H32)

HMS Rapidは、イギリス海軍で活躍した駆逐艦であり、R級の一艦です。この艦艇は、第二次世界大戦の激動の時期に数々の作戦に参加し、その名を歴史に刻みました。

艦歴

HMS Rapidは、イギリスのキャメル・レアード社にて建造され、1941年の6月16日に起工されました。そして、1942年7月16日に進水し、1943年2月20日に完成、正式に就役しました。

就役後、HMS Rapidはまずフリータウンを拠点に南アフリカ水域での船団護衛や対潜任務を遂行しました。この時期、艦はその高い機動力と火力を駆使し、数多くの任務をこなしました。さらに、その後インド洋での作戦にも参加し、厳しい環境の中でさまざまな任務を果たしました。

特に重要な作戦には、以下が含まれます。

• - クリムズン作戦（1944年7月）：この作戦では、サバン攻撃に従事し、重要な軍事目標を攻撃しました。
• - バンケット作戦（1944年8月）：スマトラ島のパダンに対する空襲を行い、敵の抵抗を弱める役割を果たしました。
• - ライト作戦（1944年9月）：同様にスマトラ島のシグリを標的とし、敵の軍事資源に打撃を与えました。
• - マタドール作戦（1945年1月）：ラムリー島への上陸作戦に参加し、連合軍の戦闘を支援しました。
• - サファイス作戦およびトレイニング作戦（1945年2月）：アンダマン海で船舶攻撃を行い、海上交通の安全を確保しました。

しかし、戦歴の中でHMS Rapidは厳しい試練にも直面しました。1945年3月19日、トランスポート作戦中にアンダマン諸島を攻撃している際、陸上からの砲撃を受けて損傷を被りました。この攻撃により、11名の乗員が戦死し、21名が負傷するという痛ましい被害を出しました。後にアキャブで応急修理を受けたHMS Rapidは、南アフリカのサイモンズタウンへ向かい、そこで本格的な修理が施されました。

戦後

戦後、HMS Rapidは15型フリゲートに改装され、新たな役割を担いました。しかし、艦の運命は1981年に標的艦として処分されることによって幕を閉じました。HMS Rapidの歴史は、激しい戦闘と栄光の瞬間を含むものであり、イギリス海軍の重要な一ページを形成しています。

参考文献

• - John English, Obdurate to Daring: British Fleet Destroyers 1941-1945, World Ship Society, 2008, ISBN 978-0-9560769-0-8

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