ランディ・ブレッカー

ランディ・ブレッカー：多様な才能を発揮するトランペット奏者

ランディ・ブレッカー（Randy Brecker）は、1945年生まれのアメリカ合衆国のトランペット/フリューゲルホルン奏者です。ジャズ、ロック、R&Bなど幅広いジャンルで活躍し、数多くの著名なアーティストと共演しています。

生い立ちと音楽キャリア

ペンシルベニア州フィラデルフィアで生まれたランディ・ブレッカーは、インディアナ大学でビル・アダムにトランペットを師事しました。初期にはブラッド・スウェット・アンド・ティアーズのファースト・アルバムに参加。その後、ラリー・コリエルのフュージョン・バンド「ザ・イレヴンス・ハウス」の創設メンバーとなるなど、その才能を早くから開花させました。

ブレッカー・ブラザーズとしての成功

ジャズ・サクソフォーン奏者である弟のマイケル・ブレッカーと共に結成した「ブレッカー・ブラザーズ」は、1970年代から1990年代にかけて数々のアルバムをリリースし、ファンク・フュージョン界で確固たる地位を築きました。

ソロ活動と多様なコラボレーション

ブレッカー・ブラザーズ解散後も、ランディ・ブレッカーはソロアーティストとして、またジャコ・パストリアスのワード・オブ・マウス・ビッグ・バンドへの参加や、ブラジルのジャズ・ピアニスト、イリアーヌ・イリアスとの共同制作など、多岐にわたる活動を展開しました。イリアーヌとの結婚（現在は離婚）を経て、独自のバンドを結成し、世界ツアーやアルバムリリースも行っています。

GRPオールスタービッグバンドと再結成

GRPオールスタービッグバンドのメンバーとしても活躍する傍ら、2001年には弟マイケルと共にブレッカー・ブラザーズを再結成し、ヨーロッパツアーを行うなど精力的な活動を続けました。

近年の活動と受賞歴

2003年には、自身の作曲・編曲によるアルバム『34TH・アンド・レックス』をリリース。デイヴィッド・サンボーン、マイケル・ブレッカー、フレッド・ウェズリーら豪華ゲストを迎え、高い評価を得ました。また、『サム・スカンク・ファンク』では、第49回グラミー賞（最優秀ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム）を受賞。その後も『ランディ・イン・ブラジル』で第51回グラミー賞（最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム）、Plays Wlodek Pawlik's Night In Calisiaで第56回グラミー賞（最優秀ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム）を受賞するなど、その音楽的才能は高く評価されています。

幅広い音楽性と影響力

ランディ・ブレッカーは、その卓越した技術と音楽性で、ジャズ界にとどまらず、ロックやR&Bなど幅広いジャンルに影響を与え続けています。数多くのアーティストとの共演や、ソロ活動、ブレッカー・ブラザーズとしての活動を通して、彼は音楽史に名を刻む偉大なトランペット奏者の一人と言えるでしょう。

ディスコグラフィー (一部抜粋)

『スコア』 - Score (1969年)
『アマンダ』 - Amanda (1985年) ※with イリアーヌ・イリアス
『ライブ・アット・スイート・ベイジル』 - Live at Sweet Basil (1988年)
『ハンギン・イン・ザ・シティ』 - Hangin' in the City (2001年)
『34TH・アンド・レックス 』 - 34th N Lex (2003年)
『サム・スカンク・ファンク』 - Some Skunk Funk (2005年) ※with マイケル・ブレッカー、ヴィンス・メンドーザ
* 『ランディ・イン・ブラジル』 - Randy in Brasil（2006年録音）(2008年)

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