リュウズキ

リュウズキの競走馬としての軌跡

リュウズキ（1964年 - 1989年）は、日本の競走馬であり種牡馬として名を馳せた存在です。1960年代に活躍し、1967年の第27回皐月賞および1968年の第13回有馬記念を制覇しました。1967年には啓衆社賞の最優秀4歳牡馬に選出されるなど、その実力は群を抜いていました。

デビューと3歳時の成績

リュウズキは1966年1月に矢倉玉男厩舎に入厩し、その雄大な馬格は500キログラムを超えていました。調教師の間でも「トキノミノル以来の傑作」と評され、期待が高まる中、同年6月26日に函館競馬場の新馬戦でデビューしました。鞍上には当時のトップジョッキー、油木宣夫が騎乗し、初勝利を挙げる際も桜花賞優勝馬シーエースを抑える力強さを見せました。

次の函館3歳ステークスではソエによる影響で3着に終わりましたが、その後は北海道3歳ステークスをはじめ4連勝を達成し、3歳シーズンを好成績で締めくくりました。特にレコードタイムでの勝利を重ね、存在感を示しました。

4歳のシーズン

しかし、4歳の初戦で裂蹄を抱え、レース出走が遅れました。東京競馬場のオープン戦に勝利後、スプリングステークスでは成績が振るわず、それでも皐月賞では好仕上がりで臨むことができました。このレースは単勝3番人気と評価されていたものの、リュウズキは好位置をキープし、最終コーナーで先頭に立つなどの見事な走りを見せました。結果的に、ホウゲツオーを2馬身半差で退け、優勝を果たしました。

続く東京優駿（日本ダービー）では1番人気に推されましたが、中団から力を出せず5着に終わりました。その後、北海道の函館記念でモンタサンを抑えて勝利し、新たな距離への挑戦を成功させました。その後、菊花賞に出場した際には、逃げるヤマピットを追いかけ、最終的にはニットエイトに敗れ2着に沈みました。

5歳から引退まで

1968年にはオープン戦でのスタートが切られましたが、その後は脆さがみられます。天皇賞（春）を回避し、短期間の休養の後に函館競馬場での巴賞を制するなど、徐々に持ち直しました。秋には天皇賞（秋）に出走しながらも9着と振るわず、有馬記念では森安弘明騎手を迎え、6番人気からの出走でした。このレースでは不良馬場に恵まれ、アサカオーを軽々と退け、見事に勝利を収めました。

リュウズキはその後も競走馬としてのキャリアを継続しましたが、1969年夏の函館では2勝したものの、未だに好結果には結びつかず、1970年の札幌記念を最後に現役を引退しました。

引退後と種牡馬としての活動

引退後、リュウズキは吉田権三郎牧場で1971年から種牡馬としての役割を担いました。209頭に種付けを行い、リュウフブキやリュウズキオーカンなど、後に競走での活躍を果たす子世代を数多く輩出しました。1987年には全く受胎しない年が続き、種牡馬としての役割を終えました。余生を送る中で、1989年に老衰でこの世を去りました。

血統と評価

血統的には父シリーカバーラップと母オーカンを持ち、オーカン自体も優れた競走馬として知られています。また、20世紀の名馬投票では第194位にも選ばれ、その地位を確立しました。後世の競馬ファンにとっても、リュウズキは記憶に残る存在であり続けています。

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