レニー・ホワイト

レニー・ホワイトは、1949年12月19日にアメリカ・ニューヨーク市で生まれた、ジャズドラマー、プロデューサー、コンポーザー、アレンジャーとして知られています。特にフュージョンの分野でその才能を発揮し、数々の著名なミュージシャンとの共演を通じて、音楽史にその名を刻んでいます。

1960年代後半、レニー・ホワイトは地元のバンドでドラムを演奏し始め、ジャッキー・マクリーンとの共演を果たします。1969年には、弱冠19歳にしてマイルス・デイヴィスの画期的なアルバム『ビッチェズ・ブリュー』に参加し、そのキャリアを飛躍させました。このアルバムへの参加は、彼の音楽的才能を広く知らしめるきっかけとなりました。

1973年、レニー・ホワイトはチック・コリア率いるリターン・トゥ・フォーエヴァーに加入し、グループの音楽性をさらに発展させました。しかし、1976年にグループが分裂すると、彼はアトランティック・レコードを経てNemperorレーベルと契約し、2枚のリーダーアルバムを発表しました。これらのアルバムでは、彼の作曲家、アレンジャーとしての才能も発揮されています。

1978年にはエレクトラ・レコードに移籍し、アルバム『ベスト・オブ・フレンズ』を発表。1979年には、リン・デイヴィスらとトゥエニイナインを結成し、新たな音楽性を追求しました。1987年には、生まれ故郷であるクイーンズの仲間、マーカス・ミラーやバーナード・ライトらとジャマイカ・ボーイズを結成し、アルバム『ジャマイカ・ボーイズ』を発表しました。1989年にはジャマイカ・ボーイズの第2作『J-BOYS』を発表しましたが、その後グループは活動を停止しました。

レニー・ホワイトは、フレディ・ハバード、ジョー・ヘンダーソン、ウディ・ショウ、ガトー・バルビエリ、ギル・エヴァンス、スタンリー・クラーク、スタン・ゲッツなど、数多くの著名なミュージシャンとセッションを重ねています。また、日本人ミュージシャンである朱里エイコのバックも務め、シングルをリリースするなど、国際的な活動も展開しています。

ディスコグラフィ

『エロスの遊星』 - Venusian Summer (1975年、Nemperor)
『ビッグ・シティ』 - Big City (1977年、Nemperor)
『ヘヴィー・メタル・ファンタジー』 - The Adventures of Astral Pirates (1978年、Elektra) ※旧邦題『アドヴェンチャーズ・オブ・アストラル・パイレーツ』
『ストリームライン』 - Streamline (1978年、Elektra)
『ベスト・オブ・フレンズ』 - Best of Friends (1979年、Elektra) ※with トゥエニイナイン
『トゥエニイナイン・ウィズ・レニー・ホワイト』 - Twennynine with Lenny White (1980年、Elektra)
『ジャスト・ライク・ドリーミン』 - Just Like Dreamin' (1981年、Elektra) ※with トゥエニイナイン
『アティテュード』 - Attitude (1983年、Wounded Bird)
In Clinic (1983年、DCI)
『プレゼント・テンス』 - Present Tense (1995年、Hip Bop/Koch)
『レンドラーズ・オブ・スピリット』 - Renderers of Spirit (1996年、Hip Bop Essence)
『エッジ』 - Edge (1999年、Hip Bop Essence)
『ザ・レニー・ホワイト・コレクション』 - Collection (2002年、Hip Bop) ※コンピレーション
『ザ・ラヴ・ハズ・ネヴァー・ゴーン - トリビュート・トゥ・アース・ウィンド&ファイアー -』 - The Love Has Never Gone: Tribute to Earth, Wind & Fire (2004年、Trauma) ※ザ・レニー・ホワイト・プロジェクト名義
Hancock Island (2008年、Chesky)
『アノマリー』 - Anomaly (2010年、Abstract Logix)

レニー・ホワイトの音楽は、ジャズ、フュージョン、ロックなど、様々なジャンルの要素を取り入れたものであり、彼の革新的なアプローチは、多くのミュージシャンに影響を与え続けています。彼の音楽的探求は、今もなお続いており、今後の活躍も期待されています。

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