ロジャー・ブレスナハン

ロジャー・ブレスナハン：革新的な捕手、そしてリーダー

ロジャー・フィリップ・ブレスナハン（Roger Philip Bresnahan, 1879年6月11日 - 1944年12月4日）は、アメリカ合衆国オハイオ州トレド出身のプロ[[野球選手]]であり、その愛称は「トラリー公爵」でした。彼は主に捕手として活躍し、右投げ右打ちの選手でした。1900年代初頭にニューヨーク・ジャイアンツをリーグ二連覇に導いた立役者として知られています。

選手としてのキャリア

ブレスナハンは、1897年にワシントン・セネタースから投手としてメジャーデビューを果たしました。デビュー戦で完封勝利を飾るなど、投手としての才能を見せましたが、その後シカゴ・オーファンズを経て、1901年にボルチモア・オリオールズに入団した際に、彼のキャリアは大きく転換しました。当時の監督ジョン・マグローとブランチ・リッキーは、彼の捕手としての潜在能力を見抜き、コンバートを決断しました。この決断が、ブレスナハンのその後の活躍を決定づけました。捕手としてのブレスナハンは、エースであるジョー・マクギニティをはじめとする投手陣をまとめ、そのリーダーシップを発揮しました。

1902年には、マグローと共にニューヨーク・ジャイアンツへ移籍し、マクギニティやクリスティ・マシューソンの女房役として、1904年と1905年のチームのリーグ二連覇に大きく貢献しました。その後、1909年にはセントルイス・カージナルスに移籍し、選手兼任監督としてチームを率いました。1911年にはチームを優勝争いに導きましたが、シーズン中に発生した列車事故によりチームは大きなショックを受け、成績が低迷しました。しかし、ブレスナハンは事故現場で乗客の救助活動を先導するなど、そのリーダーシップを改めて示しました。1913年にはシカゴ・カブスに所属し、1915年に現役を引退しました。

革新的な装備の導入

ブレスナハンは、捕手用具の革新にも貢献しました。当時、一部の大学野球チームで使用されていたチェストプロテクターやレガースをメジャーリーグに初めて導入しようとしました。当初は周囲から嘲笑されましたが、彼の先見の明は、現代野球において当たり前となった捕手用防具の普及に繋がりました。

引退後の活躍と人物像

ブレスナハンは、1944年に心臓発作のため65歳で亡くなりました。その翌年、1945年にベテランズ委員会によってアメリカ野球殿堂入りを果たし、捕手としてはバック・ユーイングに次ぐ史上二人目の選出となりました。

ブレスナハンは、野球界に大きな影響を与えた人物です。選手としては、捕手としての能力だけでなく、リーダーシップを発揮し、チームを勝利に導きました。また、捕手用具の導入という革新的な側面も持ち合わせていました。彼の野球に対する情熱と革新的な精神は、後世の選手たちにも大きな影響を与えました。

ユーモアに満ちたエピソード

ブレスナハンの親戚にあたるデーブ・ブレスナハン捕手のエピソードもまた、野球ファンの間では有名です。1987年、「ポテト・デー」と銘打たれた試合で、彼は三塁への悪送球の際、レフト線に転がったジャガイモを咄嗟にタッチし、反則行為として審判に指摘されました。この行為に対し、球団は罰金を科しましたが、デーブは50個のジャガイモを持参したため解雇されました。しかし、その後「ブレスナハン・デイ」が開催され、彼の背番号59は永久欠番となりました。このセレモニーで彼は「自分はマイナーで2割しか打てず、ポテトを投げただけで永久欠番になったので、世界一幸せな男よりも幸せだ」と語ったと言われています。このエピソードは、ブレスナハン家のユーモア溢れる一面を示しています。

詳細情報

年度別打撃成績:
(データ省略)
年度別投手成績:
(データ省略)
獲得タイトル・記録:
最高出塁率：1906年 (.419)
捕手最高守備率：1905年
リーグ優勝：2回（1904年、1905年）
ワールドシリーズ出場：1905年
1試合2本のランニングホームランを、アメリカンリーグ（1902年5月30日）、ナショナルリーグ（1904年6月6日）の両方で記録。
監督としての戦績:
所属：セントルイス・カージナルス（1909年 - 1912年）、シカゴ・カブス（1915年）
戦績：328勝432敗、勝率.432、リーグ最高順位：4位

外部リンク

選手の通算成績と情報 Baseball-Reference
選手の通算成績と情報 Fangraphs
選手の通算成績と情報 The Baseball Cube
選手の通算成績と情報 Baseball-Reference (Register)
監督の通算成績と情報 Baseball-reference.com
Baseballhalloffame.org（英語） – アメリカ野球殿堂（National Baseball Hall of Fame）による紹介
Baseball Almanac

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