ロチェスター・フィルハーモニー管弦楽団
ロチェスター・フィルハーモニー管弦楽団(Rochester Philharmonic Orchestra)は、
アメリカ合衆国ニューヨーク州ロチェスターを本拠地とする著名な
オーケストラです。本拠地のホールは、イーストマン音楽学校内にあるイーストマン劇場です。
歴史
1922年、イーストマン・コダック社の経営者であり、熱心な音楽愛好家でもあった
ジョージ・イーストマンによって設立されました。年間140回を超える演奏会を開催し、地域社会に根ざした活動を続けています。
また、ロチェスター地区の第8学年から第12学年の若い音楽家たちによって構成されるロチェスター・フィルハーモニック・ユース・
オーケストラ(Rochester Philharmonic Youth Orchestra)の支援も行っています。次世代の音楽家の育成にも力を注いでいることが伺えます。
積極的な演奏旅行と数々の録音によって、その名声を確立しました。
1939年から
1964年までの期間には、イーストマン音楽学校の教員が楽団員として参加し、「イーストマン・ロチェスター管弦楽団(Eastman-Rochester Orchestra)」という名称で、主にマーキュリー・レーベルに録音を残しました。この際の指揮は、
ハワード・ハンソンが担当し、ロチェスター・ポップス
オーケストラは
フレデリック・フェネルが指揮を務めました。
1973年から音楽監督を務めた
デイヴィッド・ジンマンのもとで、
オーケストラは大きく成長し、国際的なアンサンブルとして認知されるようになりました。ジンマンの指導力によって、楽団の演奏技術と表現力が向上し、世界的な評価を得るに至りました。
1990年から2008年までの間は、コロラド州ヴェイルで毎年夏に開催される「ブラヴォ!ヴェイル・ヴァレー音楽祭」のレジデント・
オーケストラを務めました。
歴代音楽監督
歴代の音楽監督は以下の通りです。
ユージン・グーセンス(1923年 - 1931年)
アルバート・コーツ(1924年 - 1925年)
ホセ・イトゥルビ(1936年 - 1944年)
エーリヒ・ラインスドルフ(1947年 - 1956年)
セオドア・ブルームフィールド(1959年 - 1963年)
ショモギー・ラースロー(
1964年 - 1968年)
ウォルター・ヘンドル(1968年 - 1970年)
サミエル・ジョーンズ(1970年 - 1970年)(レジデント・コンダクター)
デイヴィッド・ジンマン(1973年 - 1985年)
イェジー・セムコフ(1985年 - 1993年)(音楽顧問)
マーク・エルダー(1989年 - 1994年)
ロバート・バーンハート(1994年 - 1998年)(音楽顧問)
クリストファー・シーマン(1998年 - 2011年)
アーリル・レンメライト(2011年 - 2013年)
ウォード・ステア(2014年 - 2021年)
アンドレアス・デルフス(2021年 - )
数々の著名な音楽家たちが音楽監督を務め、
オーケストラの発展に貢献してきました。
参考文献
『最新 世界の
オーケストラ名鑑387』
音楽之友社〈ONTOMO MOOK〉、2009年6月。
ISBN 978-4-276-96188-3。
上地 隆裕著『世界の
[オーケストラ] ~北米・中米・南米編~』株式会社 芸術現代社、2015年。
ISBN 978-4-87463-203-1。
外部リンク
*
Rochester Philharmonic Orchestra - 公式ウェブサイト