ロッブリー駅

ロッブリー駅：歴史と文化が交差するタイ中部の要衝

ロッブリー駅（タイ語: สถานีรถไฟลพบุรี）は、タイ王国中部のロッブリー県ムアンロッブリー郡に位置する、タイ国有鉄道北本線の重要な駅です。ロッブリー県は、県庁所在地であり、人口約25万人が暮らす活気ある街です。クルンテープ駅（バンコク）からは132.81km地点にあり、特急列車を利用すれば約2時間で到着することができます。駅は町の中心部に位置しているため、アクセスが非常に便利です。駅の西側が市街地として発展しており、多くの人々で賑わっています。

猿の街と古代遺跡

ロッブリーは「猿の街」として知られており、毎年11月には猿祭りが開催されます。ロッブリー駅のプラットフォームには、金色に塗られた大きな猿の置物が設置されており、駅の名物となっています。また、駅構内や周辺では、実際に多くの猿を見かけることもできます。この地域にはクメール様式の古代建築が数多く残されており、観光客に人気です。特に、プラーン・サームヨート遺跡は駅からわずか400mほどの距離にあり、車窓からもその美しい姿を眺めることができます。ロッブリー駅は、これらの観光スポットへのアクセス拠点として、多くの旅行者で賑わっています。

鉄道の要衝としての役割

ロッブリー駅は一等駅であり、1日あたり40本（20往復）の列車が発着します。特急列車も停車する主要駅であり、多くの乗客に利用されています。駅の北側は単線区間ですが、南側はバーンパーチー分岐駅まで複線区間となっています。ロッブリー駅は、タイ国有鉄道北本線における重要な駅の一つとして、その役割を担っています。

歴史

1897年3月26日に、タイ官営鉄道の最初の区間であるクルンテープ駅とアユタヤ駅が開業しました。その後、1900年12月21日にはナコンラチャシーマ駅まで路線が延長されました。北本線のチエンマイまでの延伸計画が進行する中、1901年4月1日にロッブリー駅までが開業し、一時的に終着駅となりました。4年後の1905年10月31日には、パークナムポー駅まで路線が延長され、ロッブリー駅は中間駅となりました。さらに、1922年1月1日には、ついにチエンマイ駅までの全線が開通しました。

1897年3月26日：クルンテープ駅 - アユタヤ駅 (71.08km) 開業
1897年5月1日：アユタヤ駅 - バーンパーチー駅 (18.87km) 開業
1901年4月1日：バーンパーチー駅 - ロッブリー駅 (42.86km) 開業
1905年10月31日：ロッブリー駅 - パークナムポー駅 (117.75km) 開業

駅の構造

ロッブリー駅は、単式ホームと島式ホームを組み合わせた2面2線の地上駅です。駅舎はホームに面して建てられており、乗降がスムーズに行えます。

駅周辺施設

プラーン・サームヨート遺跡 (400m)：クメール様式の美しい遺跡
ロッブリーバスターミナル (2km)：各地へのバスが発着

参考文献

岡本和之 『タイ鉄道旅行』 （めこん、1993年）ISBN 4-8396-0080-5
杉本聖一 『魅惑のタイ鉄道』 （玉川新聞社、2000年）ISBN 4-924882-29-1
柿崎一郎 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 （京都大学学術出版会、2010年）ISBN 978-4-87698-848-8
渡邉乙弘 『タイ国鉄4000キロの旅』 （文芸社、2013年）ISBN 978-4-286-13041-5

関連項目

タイの鉄道駅一覧
タイ国有鉄道北本線

外部リンク

外部リンク

ロッブリー駅は、交通の要所であると同時に、歴史と文化が息づく魅力的な場所です。タイを訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

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