ロッブリー県

ロッブリー県

ロッブリー県はタイ王国の中部に位置する県（チャンワット）の一つです。ペッチャブーン県、チャイヤプーム県、ナコーンラーチャシーマー県、サラブリー県、アユタヤ県、アーントーン県、シンブリー県、ナコーンサワン県と隣接しています。

地理

ロッブリー県はチャオプラヤー川の東部に広がり、比較的平坦な地形が特徴です。肥沃な土地は農業に適しており、県内では稲作や果樹栽培が盛んに行われています。

歴史

ロッブリーの歴史は古く、タイ族が南下する以前に遡ります。6世紀から11世紀にかけて存在したドヴァーラヴァティー時代には、すでに都市が開発されており、「ラヴォー」と呼ばれていました。この時代、ロッブリーは重要な交易拠点として栄え、文化の中心地でもありました。

7世紀には真臘（しんろう、現在のカンボジア）の影響を受け、ラヴォー王国がドヴァーラヴァティー王国から独立しました。その後、9世紀にはクメール王朝がロッブリーを領有し、その支配下に入りました。しかし、1115年と1155年には、中国との交易のため一時的に独立を果たしています。1289年にも再び独立しましたが、すぐにスコータイ王朝の支配下に入りました。

17世紀、アユタヤ王朝のナーラーイ王は、オランダの侵攻を警戒し、遷都に備えてロッブリーを副都と定めました。ナーラーイ王はロッブリーに宮殿を建設し、運河を整備するなど、都市の近代化を図りました。この時代、ロッブリーは政治・経済の中心地として再び繁栄しました。

行政区

ロッブリー県は11の郡（アムプー）に分かれており、その下には124の町（タムボン）、1110の村（ムーバーン）があります。各郡はそれぞれ独自の特色を持ち、農業、商業、観光など様々な産業が展開されています。

その他

ロッブリー県には、タイ国内で最大規模の太陽光発電所であるロッブリー太陽光発電所が設置されています。これは、タイにおける再生可能エネルギーの推進に貢献しています。

また、2018年1月には、三重県内で暴力団幹部を殺害した容疑で国際手配されていた日本人が県内で逮捕されるという事件がありました。

ロッブリー県は、豊かな自然、古い歴史、そして現代的な産業が調和した魅力的な県です。遺跡や寺院などの観光スポットも多く、多くの観光客が訪れます。

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