ロバート・アクセルロッド (声優)

ロバート・アクセルロッド：多彩な才能を遺したベテラン俳優、声優

ロバート・アクセルロッド（1949年5月29日-2019年9月7日）は、アメリカ合衆国を代表する実力派俳優、声優である。アクセル・ロバーツという芸名も使用していた彼は、ニューヨークのマンハッタンに生まれ、ベイサイド高校卒業後、ニューヨーク市立大学クイーンズ校でマスコミュニケーションの学位を取得。その後、アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツロサンゼルス校や、キャシー・カルメンソン・ボイスセミナーで演技を研鑽した。

10代の頃よりニューヨークで舞台やテレビCMに出演するなど、若くして芸能界でのキャリアをスタートさせた。音楽活動にも関心を持ち、複数のバンドでベーシストとして活動していた時期もあったが、役者業への情熱を優先し、専念するため音楽活動を終了。その後、ロサンゼルスに移住し、活躍の場を広げた。彼は映画俳優組合(SAG-AFTRA)の会員でもあった。

膨大な出演作品：アニメから実写まで幅広いジャンルで活躍

アクセルロッドの出演作品は実に多岐に渡る。アニメ作品では、日本作品への吹き替えも数多く手掛けている。代表的な作品として、1980年代には『愛の若草物語』、『Dr.スランプ アラレちゃん』、『ロボテック』、『ふしぎなコアラブリンキー』、『のどか森の動物大作戦』などに出演。1990年代以降は『デジモンアドベンチャー』シリーズ、『カウボーイビバップ』、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』、『THE ビッグオー』、『トランスフォーマー・ロボッツ・イン・ディスガイズ』など、人気作品への参加が目立つ。

劇場アニメ作品では、『世界名作童話 白鳥の湖』、『SF新世紀レンズマン』、『迷宮物語』、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』、『AKIRA』、『メトロポリス』、『イノセンス』など、多くの名作に参加している。OVA作品にも『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』、『イース』、『ブラック・ジャック』など、数多くの作品に出演した。さらに、Webアニメでは『明日のナージャ』英語版総集編、『宇宙海賊キャプテンハーロック』英語版総集編、『大空魔竜ガイキング』英語版総集編などに出演している。

実写作品では、テレビドラマ、映画、吹き替えなど、活躍の幅は実に広い。テレビドラマでは『世にも不思議なアメージング・ストーリー』、『絹の疑惑 シルク・ストーキング』、『プロファイラー/犯罪心理分析官』、『The Neighbors』などに出演。映画では『スネーク・ターミネーター/蛇女は2度死ぬ』、『デモンズ3』、『ゼイラム』、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』などの吹き替えや、直接出演作として『必殺マグナム』、『ブロブ/宇宙からの不明物体|ブロブ_宇宙からの不明物体』、『Fatal Pursuit』、『デッド・バッチ』、『エクソシズム』など多くの作品に出演している。また、特撮作品『パワーレンジャー』シリーズでは、複数のキャラクターの声優を担当したことで知られる。

舞台にも出演し、『パワーレンジャー・ワールド・ツアー・ライブ・オン・ステージ』ではロード・ゼッドの声優を務めた。その他にも、Anime Expo2009へのゲスト出演や、『ストレンジャー・イン・モスクワ』ミュージックビデオへの出演など、多様な活動を行ってきた。

スタッフとしての参加：脚本、台本、ボイスディレクターとしての才能

俳優、声優としての活動以外に、アクセルロッドは脚本や台本作成にも携わっていた。テレビアニメでは『グリム名作劇場』、『げらげらブース物語』、『のどか森の動物大作戦』、『キャッ党忍伝てやんでえ』、『樫の木モック』、『夢の星のボタンノーズ』、『愛と勇気のピッグガール とんでぶーりん』などで台本・脚本を担当。特撮では『パワーレンジャー』の追加台詞を担当し、オリジナルビデオ『ファット・ザ・ムービー』では脚本も手掛けている。さらに、『のどか森の動物大作戦』ではボイスディレクターも務めていた。

ロバート・アクセルロッドは、多様な才能と長年のキャリアを持つベテランとして、多くの作品に貢献した。彼の遺した作品群は、今後も多くの人々に感動と興奮を与えるだろう。

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