ロート・トム

ロート・タムの魅力と使用例

ロート・タム（またはロート・トム）とは、膜に回転する枠を取り付けることで音高を変化させることができる膜鳴楽器の一種です。この楽器は、トムトムドラムの一種であり、独特な構造によりさまざまな音楽シーンで活躍しています。

特徴と構造

ロート・タムは、特にその構造にユニークな特徴を持っています。通常の打楽器と異なり、胴体が存在しないため、音は直接的に発生します。これにより、膜の張力を回転する枠を使って容易に変化させることができ、演奏中でも音高の調整が可能です。この特性は、演奏者にとって非常に魅力的で、他の打楽器に比べて幅広い音楽的表現が可能となります。

ただし、胴がないことから音量がやや小さく、音が四方八方に飛んでしまうためマイクの配置や音の拾い方には工夫が必要です。それでも、独特な音色を持つロート・タムは、多くのドラマーから愛されています。

使用状況

ロート・タムは、主にドラマーのセットアップに組み込まれたり、パーカッションとしての役割を果たします。マーチング・バンドでもよく使用され、ショルダータイプの持ち運べる機材としても取り入れられています。1970年代後半から1980年代にかけて、パール楽器製造株式会社のカタログにも取り上げられ、ティンバレスのような使い方がされていました。

有名な使用者

ロート・タムは数多くの著名なドラマーによって使用されてきました。その中には、ビル・ブルーフォード、テリー・ボジオ、アンディー・ウォード、ロジャー・テイラー、ベヴ・ベヴァンなどが含まれます。特にルイ・ベルソンはアルバム『Live at the Concord Summer Festival』でロート・タムをバスドラムとして使用し、そのジャケット写真でもその存在感を示しています。また、「ROTO BLUES」という楽曲でもロート・タムの特性が強調されています。

日本のアーティストにも多く取り入れられており、YOSHIKI（X JAPAN）、yukihiro（L'Arc〜en〜Ciel）、shuji（Janne Da Arc）、Shinya（DIR EN GREY|DIR_EN_GREY）、コイソ（BARBEE BOYS|BARBEE_BOYS）、高橋まこと（BOØWY）、藤田勉（PERSONZ）、岩瀬雅彦（METRO FARCE）、小田原豊（REBECCA）など、幅広いジャンルのミュージシャンに親しまれています。

結論

ロート・タムはその独特な機構により、音楽の表現の幅を広げる魅力的な楽器です。演奏スタイルに合わせてさまざまな音高に調整できるため、特に打楽器に挑戦したい方や新しい音色を探しているドラマーには最適な選択肢となるでしょう。今もなお、レモ社のロート・タムはパール楽器製造株式会社で取り扱われており、より多くの人々にその魅力を伝え続けています。

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