ワットアプレジャー

ワットアプレジャー：競走馬から伝説の種牡馬へ

ワットアプレジャー (What a Pleasure、1965年4月24日 - 1983年3月13日) は、アメリカ合衆国で活躍したサラブレッドの競走馬、そして種牡馬です。競走馬としての華々しい活躍もさることながら、種牡馬としての功績は特に顕著で、その名を競馬史に刻む存在となりました。

競走馬時代

ケンタッキー州の牧場でホイートリーステーブル社によって生産されたワットアプレジャーは、2歳時に早くも才能を開花させました。ナショナルスタリオンステークスやホープフルステークスといった重要な競走で優勝を飾り、将来を嘱望される存在となりました。その後も3歳まで競走生活を続け、数々のレースで好成績を残しました。

1969年、フロリダ州のワルデマー牧場にて種牡馬入り。競走馬としてのキャリアに幕を閉じ、新たなステージへと進みます。しかし、彼の真の成功は、ここから始まりました。

種牡馬としての成功

ワットアプレジャーは種牡馬として、競走馬時代をはるかに凌駕する輝かしい成功を収めました。アメリカ・ジョッキークラブの統計によると、産駒498頭のうち60.2%にあたる300頭が勝ち上がり、50頭もの産駒がステークス競走を制覇しました。

その中でも特に、フーリッシュプレジャーとオネストプレジャーの活躍は、ワットアプレジャーの偉業を決定づけるものとなりました。これらの産駒の活躍により、ワットアプレジャーは1975年と1976年、北米リーディングサイヤーの栄冠に輝きました。これは種牡馬としての圧倒的な能力を示す、輝かしい功績と言えるでしょう。

主要な産駒

フーリッシュプレジャー (Foolish Pleasure、1972年生、牡馬): 1975年のケンタッキーダービー優勝馬として名高いサラブレッド。ラフィアンとの伝説的なマッチレースの相手としても知られています。
レットミーリンガー (Let Me Linger、1972年生、牝馬): 1975年のデラウェアオークス優勝馬。
オネストプレジャー (Honest Pleasure、1973年生、牡馬): 1976年のフロリダダービー、トラヴァーズステークスなどで優勝。種牡馬としても成功し、ジャッジアンジェルーチなどの父となりました。
フォーザモーメント (For the Moment、1974年生、牡馬): 1976年のフューチュリティステークス、1977年のブルーグラスステークスなどで優勝。アメリカンダービー優勝馬フォーチュネイトモーメントの父として、また1992年のケンタッキーダービー優勝馬リルイーティーの母の父としても知られています。
ジェディーナ (Jedina、1976年生、牝馬): 競走成績は18戦6勝と目覚ましいものではありませんでしたが、繁殖牝馬としてトップフライトハンデキャップ優勝馬クラバーガールを輩出。その牝系からはフサイチゼノン、アグネスゴールド、リミットレスビッドといった名馬が誕生しました。
フェアウェイファントム (Fairway Phantom、1978年生、牡馬): 1981年のアーリントンクラシック優勝馬。

晩年と死

ワットアプレジャーは、種牡馬として成功を収めた後、1983年3月13日、フロリダ州ワルデマー牧場にて心不全のため死亡しました。

まとめ

ワットアプレジャーは、競走馬としての活躍に加え、種牡馬として類まれな成功を収めた伝説的なサラブレッドです。その血統は、現代競馬においても大きな影響を与え続けており、彼の名は永遠に競馬史に刻まれることでしょう。彼の功績は、単なる競走馬や種牡馬としての成功を超え、競馬界全体に多大な貢献を果たしたと評価できます。数々の名馬を輩出し、競馬界の発展に大きく貢献したワットアプレジャーの生涯は、後世に語り継がれるべきものです。

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