三好達治賞

三好達治賞について

三好達治賞（みよしたつじしょう）は、日本の詩の世界において重要な位置を占める文学賞であり、主に詩集の優れた作品に贈られます。この賞は、大阪市の主催のもとに行われ、福井県の協賛によって選考されることが特徴です。

この賞の創設は2006年に遡り、昭和時代の著名な詩人である三好達治の偉業を称える目的で設立されました。詩による感性や表現の豊かさを評価し、今後の詩作の発展に寄与することを目指しています。

受賞の決定方法

受賞者は選考委員の合議によって決まります。選考委員は、詩作や文学に詳しいメンバーで構成され、対象作品を厳しく審査します。受賞が決定した場合、受賞者には正式な賞状が贈られ、さらに賞金や地元の特産品が副賞として送られます。具体的な賞金は100万円であり、授賞式は毎年3月に行われることが一般的です。

受賞対象となる作品は、12月1日から11月末までに発行された詩集で、自薦や他薦されたものに限られます。

受賞作の一覧

三好達治賞はこれまでに15回が開催され、多くの才能ある詩人たちがその名を刻んできました。以下に受賞作を年代順に紹介します。

• - 第1回（2006年） - 清水哲男 『黄燐と投げ縄』（書肆山田）
• - 第2回（2007年） - 伊藤桂一 『ある年の年頭の所感』 （潮流社）
• - 第3回（2008年） - 田中清光 『風景は絶頂をむかえ』（思潮社）
• - 第4回（2009年） - 池井昌樹 『眠れる旅人』（思潮社）
• - 第5回（2010年） - 長田弘 『世界はうつくしいと』（みすず書房）
• - 第6回（2011年） - 粕谷栄市 『遠い川』（思潮社）
• - 第7回（2012年） - 細見和之 『家族の午後』（澪標）
• - 第8回（2013年） - 高階杞一 『いつか別れの日のために』（澪標）
• - 第9回（2014年） - 藤田晴央 『夕顔』（思潮社）
• - 第10回（2015年） - 高橋順子 『海へ』（書肆山田）
• - 第11回（2016年） - 谷川俊太郎 『詩に就いて』（思潮社）
• - 第12回（2017年） - 大橋政人 『まどさんへの質問』（思潮社）
• - 第13回（2018年） - 黒岩隆 『青蚊帳』（思潮社）
• - 第14回（2019年） - 上手宰 『しおり紐のしまい方』（版木舎）、服部誕 『三日月をけずる』（書肆山田）
• - 第15回（2020年） - 佐藤モニカ 『世界は朝の』（新星出版）、与那覇幹夫 『時空の中洲で』（あすら舎）

選考委員

選考委員は年ごとに変更され、その構成は多様です。以下は主要な選考委員の一例です：

• - 第1回から第3回：杉山平一、新川和江、中村稔、宮本輝
• - 第4回から第5回：杉山平一、新川和江、中村稔
• - 第6回から第7回：杉山平一、新川和江、中村稔、池井昌樹
• - 第8回から第11回：中村稔、池井昌樹、新川和江、以倉紘平
• - 第12回から第15回：以倉紘平、池井昌樹、高橋順子、岩阪恵子

このように、三好達治賞は日本の詩の発展と表彰のための重要な制度であり、今後も多くの詩人たちに新たな火を灯すことでしょう。

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