上田三千夫

上田三千夫：日本の競馬史に輝く騎手・調教師

上田三千夫（うえだ みちお、1926年10月25日-2002年4月14日）は、日本の競馬界において、騎手として、そして調教師として長く活躍した、重要な人物です。福岡県小倉市（現在の北九州市）出身で、宮崎県で生まれた彼は、1939年、小倉競馬場の調教師である上田武司に弟子入りし、後に養子となります。

1943年、騎手免許を取得。宮崎競馬場で騎手デビューを果たし、わずか3日目で初勝利という華々しいスタートを切ります。しかし、師匠である上田武司の応召により、渋川久作厩舎に移籍。その後、1944年3月には一旦騎手を廃業します。

第二次世界大戦後、1946年9月に騎手として復帰。高橋直三厩舎に所属した後、1948年には師匠である上田武司の厩舎に移り、主戦騎手として活躍を始めます。国営競馬時代には、1951年に69勝を記録するなど、その才能を遺憾なく発揮しました。

上田三千夫の名前を競馬史に刻みつけたのは、なんといっても名馬ダイナナホウシユウとのコンビです。上田清次郎所有のダイナナホウシユウに騎乗し、1954年の皐月賞と菊花賞を制覇、二冠を達成するという偉業を成し遂げます。さらに翌1955年には天皇賞・秋も制し、その実力を全国に知らしめました。

数々の名馬に騎乗し活躍した上田三千夫は、1965年2月に騎手を引退。中央競馬での通算成績は257勝でした。

騎手引退後は、調教師に転身。再び上田清次郎所有の馬を多く預かり、管理調教師として手腕を発揮します。1971年にはスインホウシュウを管理し、金鯱賞と阪神大賞典を制覇するなど、活躍を見せますが、騎手時代ほどの重賞勝利には恵まれませんでした。1999年2月28日、定年により調教師を引退。通算626勝という輝かしい成績を残して、競馬界から退きました。

騎手時代には、ダイナナホウシユウ以外にも、ホウシユウクイン（桜花賞）、サチホマレ、ダイサンホウシユウ、ノーベル、ミネマサ、ライデンオー、リンデン、ホウシユウサクラ、ダイマンゲツ、タイノボリ、コウライオーなど、数多くの名馬に騎乗し、勝利に貢献しました。

調教師時代には、スインホウシュウ以外にも、マサイチモンジ、ブゼンエイト、エリモターンなどの活躍馬を管理。多くの若手騎手や調教助手などを育成し、日本の競馬界の発展に貢献しました。

上田三千夫は、騎手として、調教師として、長く日本の競馬界に貢献したレジェンド的存在です。彼の功績は、日本の競馬史に永遠に刻まれることでしょう。彼の指導の下で育った多くの騎手や調教師たちも、日本の競馬界を支える存在となっています。上田三千夫の残した功績は、後世の競馬関係者にとって、大きな影響を与え続けることでしょう。1457戦257勝という騎手時代の戦績、そして調教師として5勝の重賞勝利は、彼の卓越した才能と、競馬に対する情熱を物語っています。

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