上頓別駅

上頓別駅

上頓別駅（かみとんべつえき）は、北海道（宗谷支庁）枝幸郡中頓別町字上頓別に存在した、北海道旅客鉄道（JR北海道）天北線の駅です。現在は廃駅となっています。電報略号は「ミト」、事務管理コードは「▲121903」でした。

歴史

当駅は、1916年10月1日に鉄道院宗谷線の小頓別駅から中頓別駅への延伸開業に合わせて設置されました。当初は貨物や荷物も取り扱う一般駅としての機能を持っていました。

開業から数年後の1919年10月20日、路線の名称が宗谷本線に変更され、当駅もその所属となりました。さらに1930年4月1日には、音威子府駅から稚内駅にかけての区間が宗谷本線から分離され、北見線と改称されたことに伴い、当駅も北見線の一駅となりました。

戦後の1949年6月1日には、公共企業体である日本国有鉄道（国鉄）へと移管されます。そして、1961年4月1日には路線の名称が天北線と改められ、廃止時まで天北線の駅として存在しました。

時代の変化と共に、駅の取り扱い業務も変化しました。1973年9月17日には、貨物と荷物の取り扱いが廃止され、同時に駅員が配置されない無人駅となります。かつては列車の行き違いが可能だった交換設備も、この時に撤去されました。

国鉄分割民営化に伴い、1987年4月1日からは北海道旅客鉄道（JR北海道）の駅となりましたが、わずか2年後の1989年5月1日、天北線全線の廃止により、上頓別駅はその歴史に幕を閉じました。

駅名の由来

駅が設置された地名に由来しており、「頓別川」の上流域にあることから、「上頓別」という名称が付けられました。

駅構造

廃止される直前の構造は、地上に設けられた1面1線の単式ホームを持つシンプルなものでした。ホームは線路の北側に配置されており、南稚内方面に向かって右側に位置していました。かつて列車交換が可能だった設備は撤去されており、棒線駅（列車交換や分岐ができない単線上の駅）となっていました。

さかのぼると、かつては2面2線の相対式ホームを備え、列車の交換が可能だった時期があります。この頃は周辺で伐採された原木が集まる場所として、集散駅としての役割も担っていました。

駅舎は、無人化された後も旧駅舎が残されていました。構内の北側に位置し、ホームに直接接していました。

駅周辺

駅周辺には小さな集落が見られます。主な交通路としては、北海道道647号兵安上頓別停車場線や、国道275号（頓別国道）が通っています。駅名の由来となった頓別川が近くを流れており、駅から約2km離れた八号沢はヤマベ釣りの名所として知られていました。

公共交通機関としては、現在も宗谷バスの天北宗谷岬線が運行されており、「上頓別」停留所が利用可能です。

利用状況

提供された情報によると、年間あたりの乗車人員数の推移が記録されていたようです。

駅跡

天北線の廃止後、上頓別駅の跡地はしばらくの間、かつての姿を留めていました。1997年時点では、駅舎、ホーム、さらには駅名標までもがそのまま残されており、特に駅舎は傷みが見られ始めたものの、旅行者のためのライダーハウスとして活用されていた時期もありました。

しかし、老朽化が進行したため、駅舎は2002年8月以降に撤去されました。2011年の時点では、駅の跡地はすでに更地となっており、かつての駅の面影は失われています。

隣の駅

北海道旅客鉄道 天北線

小頓別駅 - 上頓別駅 - 恵野駅

関連項目

日本の鉄道駅一覧
特定地方交通線

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