下島駅 (長野県伊那市)

下島駅について

下島駅は、長野県伊那市西春近小出島区にある、東海旅客鉄道（JR東海）飯田線の駅です。単式ホーム1面1線を有する地上駅で、無人駅となっています。駅舎はありませんが、ホーム上に待合所が設置されています。駅の管理は伊那市駅が行っています。

歴史

1913年（大正2年）12月27日に、伊那電車軌道（後の伊那電気鉄道）が宮田駅から伊那町駅（現在の伊那市駅）まで延伸した際に開業しました。開業当初の駅は現在地より0.4kmほど伊那市駅寄りにありましたが、1932年（昭和7年）頃に現在地に移転しました。これは、当時の県道（現在の長野県道146号南箕輪沢渡線）の交通量が増加し、踏切事故が多発したため、県道との交差点に移転したとされています。

1943年（昭和18年）8月1日には、伊那電気鉄道線が国有化され、飯田線の一部として鉄道省（後の日本国有鉄道）の駅となりました。当時は、東海道本線の浜松駅から名古屋駅間、飯田線の各駅、中央本線の上諏訪駅から塩尻駅間、そして松本駅を発着する旅客のみが利用可能でした。その後、1954年（昭和29年）12月1日に東京都区内の各駅や長野駅を発着する旅客も利用できるようになり、1968年（昭和43年）4月1日には旅客発着駅の制限が廃止され、同時に無人駅となりました。1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅となっています。

駅構造

下島駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅です。ホームは本線の西側に位置しており、駅舎はありませんが、ホーム上に待合所が設置されています。伊那市駅が管理する無人駅です。

利用状況

伊那市統計書によると、近年の一日平均乗車人員は以下の通りです。具体的な数値は省略しますが、地域住民の日常的な交通手段として利用されています。

駅周辺

駅周辺は、田園地帯の河岸段丘に沿って住宅地が広がっており、近年はアパートの建設も増えています。駅の駐輪場脇には、かつて運行していた伊那バスの「下島」バス停の標識が残っていますが、路線は廃止されており、時刻表は撤去されています。駅前には商店や自動販売機はありませんが、東側の国道153号沿いには、各種の大型店舗が立ち並んでいます。

主な周辺施設

天竜川: 駅の近くを流れる一級河川。
長野県道146号南箕輪沢渡線: 駅の沢渡駅側で踏切にて交差しています。旧国道153号線。
国道153号: 駅の東側を走る主要幹線道路。
タカノ下島工場: 精密機器メーカーの工場。
イエローハット伊那店: カー用品店。
ケーズデンキ伊那店: 家電量販店。
ニシザワ春近食彩館: スーパーマーケット。
サンマックス伊那店: ホームセンター。
ブックオフ伊那店: 古本・中古品販売店。
焼肉屋さかい伊那春近店: 焼肉店。
太田屋伊那西春近店: 和食レストラン。
東武トップツアーズ伊那支店: 旅行代理店。
長野日報伊那支局: 新聞社支局。

隣の駅

東海旅客鉄道（JR東海）

飯田線
■快速（下り「みすず」のみ停車）
■普通
沢渡駅 - 下島駅 - 伊那市駅

※国有化される前は、当駅と伊那町駅（伊那市駅）の間に小黒停留場が存在していました。

参考文献

曽根悟（監修）『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第3号、朝日新聞出版、2009年7月26日

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]
下島駅（長野県松本市） - 同じ長野県内にありますが、別の自治体にある同名の駅です。

もう一度検索