下金山駅

下金山駅（廃駅）

下金山駅は、北海道空知郡南富良野町字下金山に位置していた、北海道旅客鉄道（JR北海道）根室本線の駅でした。駅番号はT33。電報略号はシモ。事務管理コードは▲110403。

歴史

1900年（明治33年）に下富良野駅（現在の富良野駅）- 鹿越駅間に鉄道が開通した当初は、駅は設けられていませんでした。しかし、1901年（明治34年）に富山県から鶴屋吉太郎が開拓と小作人の募集を始めたこと、1899年（明治32年）に駅付近の西達布川流域が東京帝国大学（現東京大学）農学部に譲渡され、北海道演習林となったものの、交通の便が悪かったため、駅の設置が必要となり、開業に至りました。

年表

1913年（大正2年）10月1日：鉄道院釧路線山部駅 - 金山駅間に新設開業（一般駅）。
1927年（昭和2年）：当駅から空知川を挟んで東方の川口2号地との間（2.2 km）に富士製紙専用鉄道が開通。
1919年（大正8年）5月1日：山部駅 - 新得駅間の管轄が旭川管轄から釧路管轄に変更。
1923年（大正12年）:
4月1日：山部駅 - 新得駅間の管轄が釧路管轄から旭川管轄に再度変更。
同年：木材積み下ろし用クレーンを整備。
1928年（昭和3年）：富士製紙専用軌道が買収され、東京帝国大学北海道演習林森林軌道（通称：西達布本線）に編入。ただし、空知川を渡る橋が木造橋であったため、貨車は手押しによる連絡。
1936年（昭和11年）：森林軌道西達布本線の空知川を渡る橋梁が鋼橋となり、駅隣接の土場に森林軌道の機関車が直接入線可能に。
1939年（昭和14年）12月29日：駅舎を200m滝川寄りに新築移転し、現在位置に。
1949年（昭和24年）12月1日：布部駅 - 新得駅間の管轄が旭川鉄道管理局管轄から釧路鉄道管理局管轄に再度変更。
1952年（昭和27年）：森林軌道西達布本線が廃止され、トラック輸送に転換。
1956年（昭和31年）11月：構内線を重軌条化。
1957年（昭和32年）:
7月：駅前広場を整地。
8月：駅待合室を整備。
1958年（昭和33年）:
7月1日：皇太子（現上皇）明仁の行啓記念植樹。
11月4日：駅前にロータリーを設置。
1982年（昭和57年）11月15日：貨物・荷物取扱い廃止。無人化。
1983年（昭和58年）：現駅舎落成。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道（JR北海道）の駅となる。
1994年（平成6年）4月1日：釧路支社と本社鉄道事業本部の境界変更に伴い、駅の管轄が本社鉄道事業本部に移管。構内便所の管理が南富良野町に移管。
2024年（令和6年）4月1日：富良野駅 - 新得駅間の廃止に伴い廃駅。

駅名の由来

金山駅より空知川の下流に位置することから名付けられました。

駅構造

廃止時点では単式1面1線ホームを持つ地上駅で、富良野駅管理の無人駅でした。かつては島式ホームと貨物ホームがありましたが、廃止時点では貨物ホームと島式ホームの1線が撤去され、島式ホームの半分のみが使用されていました。

利用状況

（省略。原文に記載のあった乗車人員の推移に関する記述は省略しました。）

駅周辺

下金山の集落があり、駅前の道路沿いには住宅などが見られます。駅の西側は山地が広がっており、近隣には東京大学の演習林があります。

国道237号
下金山簡易郵便局
下金山小学校
占冠村営バス「下金山」・南富良野町営バス「下金山作倶楽前」停留所

西達布森林鉄道

1921年から1954年にかけて、東京大学演習林内から下金山駅の貯木場まで森林鉄道が運行されており、木材の積み出しが行われていました。軌間は762mmでした。

1921年（大正10年）3月：東京帝国大学が同大学北海道演習林内の西達布-川口間10.8kmに馬車軌道の森林軌道敷設。
1925年（大正14年）7月：富士製紙が演習林内軌道終点の川口より下金山駅土場までの2.1kmに軌道を敷設。
1927年（昭和2年）3月：東京帝国大学が富士製紙の軌道を買収。蒸気機関車2台を導入し、西達布-下金山駅土場への西達布森林鉄道本線約13km運用。
時期不詳：老節布川軌道、川松沢軌道、岩魚沢軌道、奥の沢軌道、西達布川本流軌道等支線延長。
1952年（昭和27年）：東京大学農学部北海道演習林・西達布森林鉄道廃止。
1954年（昭和29年）：軌道撤去。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

■根室本線

山部駅 (T32) - 下金山駅 (T33) - 金山駅 (T34)

脚注

出典

JR北海道

関連項目

日本の鉄道駅一覧

外部リンク

下金山｜駅の情報検索（時刻表・バリアフリー）｜鉄道・きっぷ｜JR北海道- Hokkaido Railway Company

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