不変化詞

不変化詞（小辞）とは

不変化詞（ふへんかし）または小辞（しょうじ）は、言語学における用語で、主に屈折語において活用（語形変化）しない品詞の総称を指します。具体的には、人称、数、性、格などによって語形が変化する動詞、名詞、代名詞、形容詞などを除いた品詞を指します。

不変化詞に含まれる品詞の例

不変化詞は、さまざまな品詞を含む包括的な概念です。以下に代表的な例を挙げます。

副詞: 動詞や形容詞などを修飾し、意味を詳しくする語（例：とても、ゆっくり）。
接置詞: 名詞や代名詞の前に置かれ、場所、時間、方向などを示す語。
接続詞: 文と文、句と句、語と語をつなぐ語（例：しかし、そして）。
間投詞: 感動、応答、呼びかけなどを表す語（例：ああ、もしもし）。
前置詞: 名詞や代名詞の前に置かれ、他の語との関係を示す語。
文末助詞: 文末に置かれ、話し手の感情や意図を表す語。
助詞: 日本語において、名詞や動詞に付属して格、法、アスペクトなどに相当する文法機能を果たす語。

不変化詞の機能

不変化詞は、文中でさまざまな機能を発揮します。

修飾: 副詞のように、他の語の意味を詳しくしたり、限定したりする。
関係性: 接置詞や前置詞のように、語と語の関係性を示す。
接続: 接続詞のように、文や句、語をつなぎ、意味の流れをスムーズにする。
感情表現: 間投詞や文末助詞のように、話し手の感情や意図を表す。
文法機能: 助詞のように、格、法、アスペクトなど、文法的な意味を表す。

広義の不変化詞

広義には、個別の言語において語形変化しないすべての品詞を不変化詞と呼ぶことがあります。例えば、英語の形容詞や冠詞は語形変化しないため、広義の不変化詞に含まれます。

また、従来の品詞分類では分類できない語を、便宜的に助詞や小辞と呼ぶこともあります。

関連用語

句動詞: 動詞と不変化詞が複合したもので、全体で一つの意味を持つ動詞句（例：look up）。
分離動詞（不変化詞動詞）: 不変化詞が動詞に結合したり分離したりする動詞（例：ドイツ語のaufmachen）。
* 接語: 他の語に付着して意味を添える語。

不変化詞は、言語の構造を理解する上で重要な概念です。それぞれの言語において、不変化詞がどのような役割を果たしているのかを理解することで、より深く言語を理解することができます。

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