中国国鉄DJJ2型電車

中国国鉄DJJ2型電車「中華之星」

中国国鉄DJJ2型電車「中華之星」（ちゅうかのほし、Zhōng Huá Zhī Xīng）は、中国が独自開発を目指した高速鉄道車両です。この車両は、中国鉄道部の主導によって開発が進められました。

概要

「中華之星」は、先行して開発されたDJJ1型電車「藍箭」の経験を踏まえ、高速鉄道での運用を想定して設計されました。外観は日本の新幹線700系に類似しており、一部技術も参考にされています。車体は青と白のストライプが特徴的です。

動力方式は、日本の新幹線で採用されている動力分散方式（電車）とは異なり、動力集中方式を採用しています。これはフランスのTGVと同様に、編成の両端に動力車を配置し、中間には付随客車を挟む構成です。動力車の製造は株洲電力機車と大同電力機車が、付随客車は長春軌道客車と四方機車車輛がそれぞれ担当しました。

2002年12月には試験走行が実施され、最高速度321.5km/hを記録したと報じられました。この試験は、秦瀋旅客専用線の秦皇島駅（河北省）から瀋陽北駅（遼寧省）間で行われました。2003年7月からは同路線で試験運行が開始されましたが、信号システムとの不適合、電気系統やブレーキ系統の故障が頻発するなど、運用上の問題が相次ぎ、営業運転の開始は遅延しました。

これらの問題は、中国が外国の高速鉄道技術を導入する是非をめぐる議論を加速させました。結果として、カナダのボンバルディア・ゼフィロ、イタリアのフレッチャルジェント、日本の新幹線E2系、ドイツのICE 3など、海外の高速鉄道車両をベースにした車両の導入が中心となる現在の方針へとつながりました。

2005年夏には、山海関駅（遼寧省）と瀋陽北駅の間で営業運転が開始されましたが、最高時速は160km/hに大幅に引き下げられました。その後も問題が解消されず、2006年8月2日をもって運行を終了し、瀋陽の車両基地に留置されています。営業運転再開の見込みは立っていません。

2011年8月には、中国の新聞「南方週末」が開発に関する記事を掲載しました。それによると、2003年に鉄道相に就任した劉志軍が、2005年に「中華の星の最高時速は160km/hに過ぎない」という理由で、研究開発の中止を決定し、日本、ドイツ、フランスなどの海外技術導入へと方針転換したと報じられています。

2013年現在、先頭車両を含む4両が北京市にある中国鉄道博物館東郊館で展示されています。

編成

編成は動力車と客車を組み合わせた動力集中方式です。

脚注

この項目には、脚注はありません。

関連項目

中国高速鉄道CRH1型電車 - カナダ・ボンバルディア・トランスポーテーションとの技術提携車両
中国高速鉄道CRH2型電車 - 日本の新幹線E2系に準じた高速鉄道車両
中国高速鉄道CRH3型電車 - ドイツのICE 3に準じた高速鉄道車両
中国高速鉄道CRH5型電車 - フランス・アルストムとの技術提携車両
高速鉄道
中華人民共和国の鉄道

外部リンク

中華之星
中国北方機車工業の動力車紹介ページ（中国語）
* 中国北方機車工業の客車紹介ページ（中国語）

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