中平幸典

中平幸典について

中平幸典（なかひら こうすけ）は、1939年1月30日に生まれ、2009年9月23日に亡くなった日本の大蔵官僚です。最終役職は財務官。

生い立ちと学歴

中平氏は、東京都立日比谷高等学校を経て、1961年に東京大学法学部第2類（公法コース）を卒業しました。1963年には大蔵省に入省しています。

大蔵省でのキャリア

大蔵省では為替局総務課を皮切りに、国際金融局や銀行局、証券局などを歴任しました。同期には、小村武（日本政策投資銀行総裁）、日高壮平（FISC理事長）、西村吉正（銀行局長）などがいます。アジア開発銀行への派遣経験もありますが、銀行局や証券局での勤務が長く、主に国内部門でキャリアを積みました。

財務官時代には、アメリカのローレンス・サマーズ財務長官と通貨交渉で対峙しました。また、ロシアの市場経済化への移行政策策定にも関わっています。

その他の役職

2005年6月には信金中央金庫理事長に就任しましたが、2009年6月に健康上の理由で理事相談役に退いています。

死去

2009年9月23日、東京都新宿区の自宅マンション敷地内で不慮の事故により亡くなりました。死後、正四位、瑞宝重光章を授与されています。

詳細な経歴

1963年：大蔵省入省（為替局総務課）
1964年6月：大蔵省国際金融局国際機構課
1967年6月：大蔵省国際金融局国際収支課企画係長
1968年7月：葛城税務署長
1969年9月：派遣職員（アジア開発銀行）
1972年7月：大蔵省証券局総務課長補佐
1973年11月：大蔵大臣秘書官事務取扱
1974年7月：大蔵省大臣官房調査企画課長補佐
1975年7月：大蔵省主計局主計官補佐（通産第一、二係主査）
1977年7月：大蔵省銀行局銀行課長補佐
1978年7月：大蔵省銀行局総務課長補佐（総括）
1979年7月：大蔵省大臣官房企画官兼銀行局総務課
1980年6月：大蔵省主計局給与課長
1982年6月：大蔵省主計局主計官（外務、経済協力、通産担当）
1984年6月：大蔵省銀行局中小金融課長
1986年6月：大蔵省銀行局銀行課長
1987年6月：大蔵省銀行局総務課長
1988年6月：東海財務局長
1989年6月：大蔵省大臣官房審議官（証券局担当）兼関東財務局東京証券取引所監理官
1990年7月：大蔵省大臣官房審議官（証券局担当）
1991年7月：大蔵省国際金融局次長
1992年7月：大蔵省国際金融局長
1993年7月：財務官
1995年：大蔵省顧問
1997年：山一證券経済研究所理事長
1998年：国際経済研究所副理事長
2005年6月：信金中央金庫理事長
2009年6月：信金中央金庫理事相談役
2009年9月23日：死去

参考文献

塩田潮『大蔵省vs.アメリカ―仕組まれた円ドル戦争』（講談社文庫）

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