中後悠平

中後 悠平（なかうしろ ゆうへい）

中後悠平は1989年9月17日生まれ、大阪府泉南郡熊取町の出身で、かつてプロ野球選手としてプレーしていた左投手です。彼は2016年から2018年にかけて、アリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下のマイナーチームに所属していた経験を持っています。

経歴

プロ入り前

中後は小学校5年時に、実父が監督を務める「熊取ベアーズ」という少年野球チームへ双子の兄と共に入団しました。その後、熊取町立熊取北中学校を卒業後、和歌山県新宮市の近大新宮高校に進学し、野球部に参加しました。高校では、阪神甲子園球場での全国大会出場には至らなかったものの、和歌山大会では準々決勝に進出します。

大学では近畿大学に進学し、硬式野球部に加入。1年目からリーグ戦に出場し、2年目には3勝0敗、防御率1.47を記録し、MVPに選ばれました。また、全日本大学野球選手権大会では全国大会にも出場し、桐蔭横浜大学相手に完投勝利を挙げました。

2011年にはドラフトで千葉ロッテマリーンズから指名を受け、契約金8,000万円、年俸1,500万円の条件で入団しました。

ロッテ時代

2012年にプロデビューを果たし、開幕戦で救援登板。その後も活躍を続け、初勝利を挙げるなど期待されましたが、故障によって成績は伸び悩みました。2015年には一軍登板の機会がなく、戦力外通告を受けます。

NPBでのさらなる挑戦を希望し、12球団合同トライアウトに参加するも、獲得オファーがなく、新たにベースボール・チャレンジ・リーグの武蔵ヒートベアーズに入団しました。

ダイヤモンドバックス傘下での活動

武蔵での活動中に、メジャーリーグのスカウトに注目され、2016年にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスとマイナー契約を結びます。投球のスタイルやフォームが評価され、シーズン中には無失点試合を記録しました。年を重ねるにつれて、MLB昇格の可能性が観察されましたが、最終的には昇格を果たせないままでした。

DeNA時代

2018年、NPB復帰を希望した中後は、横浜DeNAベイスターズの入団テストを受け、合格後に正式契約を結びました。復帰後は数試合で登板し、ホールドを記録するなど活躍しましたが、シーズン後に戦力外通告を受け、現役を引退しました。

引退後の活動

中後は2020年からDeNAの球団職員に転身し、営業部門で働くことになりました。野球選手としてのキャリアを生かしつつ、新たな挑戦を続けています。

投球スタイル

中後は「千手観音投法」として知られる独自の投球スタイルを持っており、多様な腕の位置を使い分けることで、多彩な変化球を操ります。スライダーを主な武器とし、ストレートも最速151km/hを記録しました。

彼の投球スタイルやキャリアは、多くの野球ファンや選手に影響を与えており、その独自性が評価されています。

人物

愛称は「ウシロ」や「ナカ」であり、家族は阪神タイガースのファンです。大阪府内での「中後」姓は稀少で、彼自身も他に同姓の人に出会ったことがないと語っています。

中後悠平は、その波瀾万丈なキャリアを通じて、多くのファンに愛され、感動を与えた選手でした。

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