中興部駅

中興部駅（なかおこっぺえき）

中興部駅は、かつて北海道紋別郡西興部村に位置していた、北海道旅客鉄道（JR北海道）名寄本線の駅でした。1989年に名寄本線が全線廃止されたことに伴い、その歴史に幕を閉じました。

歴史

1921年（大正10年）10月5日：鉄道省名寄線の上興部駅 - 興部駅間の延伸開業に合わせて開業しました。
1923年（大正12年）11月5日：線路名が名寄本線に改称され、同線の駅となりました。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道（国鉄）に移管されました。
1960年（昭和35年）9月14日：車扱貨物の取り扱いを廃止し、小口扱貨物のみとなりました。
1963年（昭和38年）2月10日：公衆電報の取り扱いを廃止しました。
1968年（昭和43年）12月24日：駅舎が改築されました。
1972年（昭和47年）4月14日：集貨、集配の取り扱いを休止しました。
1974年（昭和49年）10月1日：貨物取り扱いを全面的に廃止しました。
1978年（昭和53年）12月1日：荷物取り扱いを廃止し、同時に出札・改札業務を停止して無人駅となりました。ただし、閉塞扱いの運転要員は引き続き配置されました（JR化後は入場券のみ発売）。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR北海道に継承されました。
1989年（平成元年）5月1日：名寄本線の全線廃止に伴い、廃駅となりました。

駅名の由来

駅の所在地名に由来します。興部川の中流に位置することから、「興部」に「中」を冠して「中興部」と名付けられました。

駅構造

廃止時点で、相対式ホーム2面2線を有する地上駅であり、列車交換が可能な構造でした。ホーム間は構内踏切で連絡していました。駅舎側のホームが上り線、対向側のホームが下り線となっていました。また、下り線から分岐した行き止まりの側線も存在しました。

無人駅でしたが、運転取り扱い要員が配置されていました。駅舎は構内の南西側に位置し、上り線ホームに接していました。JR化後は、入場券のみが発売されていました。

駅周辺

国道239号（天北国道）
興部川
名士バス「中興部」停留所

駅跡の現状

2000年（平成12年）時点では木造駅舎がほぼ完全な形で残っており、ホームや植え込み、構内の信号施設も残っていました。2010年（平成22年）時点でも同様の状態が維持されていましたが、2011年（平成23年）時点では別棟のトイレの残存も確認されました。ホーム側のレールは撤去されたものの、ホーム上は現役当時の状態を保っていました。現在は個人所有となっており、駅舎内は非公開となっています。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

名寄本線

六興駅 - 中興部駅 - 班渓駅

脚注

関連項目
日本の鉄道駅一覧
* 特定地方交通線

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