中部ドイツ福音主義教会

中部ドイツ福音主義教会 (EKM) について

中部ドイツ福音主義教会（Evangelische Kirche in Mitteldeutschland, EKM）は、ドイツ福音主義教会（Evangelische Kirche in Deutschland, EKD）を構成する20の州教会の一つです。公法上の社団であり、州教会事務局はエアフルトに置かれています。約68万人の教会員を擁し、ルター派が多数を占めますが、改革派の立場も尊重する合同教会としての側面も持ち合わせています。

歴史

2009年1月1日、キルヘンプロヴィンツ＝ザクセン福音主義教会とテューリンゲン福音ルター派教会の合同により設立されました。両教会は2004年6月以降、中部ドイツ福音主義教会連合を形成していました。

管轄地域

ザクセン＝アンハルト州とテューリンゲン州に大部分の管轄地域を持ち、ブランデンブルク州とザクセン州の一部も含まれます。ただし、ザクセン＝アンハルト州の一部はアンハルト福音主義教会、テューリンゲン州の一部はクアヘッセン＝ヴァルデック福音主義教会の管轄となっています。

信仰告白

EKMはルター派と改革派の信仰告白を尊重しています。ルター派教会共同体では、アウクスブルク信仰告白、シュマルカルデン条項、ルターの大小教理問答、和協信条が信仰告白として規定されています。改革派教会共同体では、ハイデルベルク信仰問答が信仰告白とされ、フランス改革派教会戒規も認められています。また、全ての教会共同体は1934年のバルメン宣言を肯定し、従うことを表明しています。

組織と運営

州教会監督 (Landesbischof)

EKMのトップは州教会監督です。初代監督はイルゼ・ユンカーマンであり、2019年からはフリードリヒ・クラーマーが務めています。

州教会総会

議決機関として州教会総会が開催されます。議員は84人で、5年の任期で選出または任命されます。州教会監督、地域監督、州教会事務局長などの選出を行います。

州教会事務局 (Landeskirchenamt)

管理運営部門の最上層は州教会事務局であり、エアフルトに置かれています。総裁はブリギッテ・アンドラエが務めています。

州教会の構造

EKMは、教会共同体、教会地区、教区という階層構造で構成されています。3139の教会共同体が基底部分を形成し、複数の教会共同体が教会地区を形成します。教会地区は地区総会を持ち、教会共同体役員会から選任された議員で構成されます。教会地区を指導する牧師は地区長（Superintendent）と呼ばれます。地域監督が指導する教区は5つあり、州教会を形成します。

改革派教会地区

特別な形態として、ハレ (ザーレ) に本部を置く改革派教会地区があります。地理的領域を持たず、ザクセン・アンハルト州内に5つの教会共同体を有します。

教区

シュテンダール＝マクデブルク教区
ハレ＝ヴィッテンベルク教区
ゲーラ＝ヴァイマル教区
アイゼナハ＝エアフルト教区
* マイニンゲン＝ズール教区

EKMは、中部ドイツにおける福音主義教会の重要な柱として、地域社会に根ざした活動を続けています。

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