久保清太郎

久保 清太郎（くぼ せいたろう）の生涯

久保清太郎は1832年12月29日、長州藩士・久保五郎左衛門の長男として、萩城下松本村（現在の山口県萩市）に生まれました。通称は清太郎または松太郎で、明治2年に断三と改名し、号は淞東とされています。彼の初期の教育は松下村塾で行われ、そこで玉木文之進や吉田松陰から学びました。

彼は13歳の若さで家督を相続し、安政2年には江戸藩邸で大番手として約2年間勤務します。この期に、古賀茶渓、羽倉簡堂、東条英庵、塩谷宕陰といった尊敬する先輩たちから指導を受け、高い教養を身につける機会を得ました。

安政4年、清太郎は帰藩し、富永有隣の出獄に尽力しました。この際、松陰と共に松下村塾の独立を果たし、教育者としての活動を広げていきます。以降、彼は安政5年7月から藩務に復帰し、様々な役職を歴任しました。具体的には明倫館、三田尻講習堂、政事堂、舟木代官、上関代官、筑前伊崎代官、山口藩会計主事など、多岐にわたる職務を経験しました。

明治時代に入ると、彼は1870年に山口藩権大参事に就任します。廃藩置県後は山口県少参事に昇格し、1872年には名東県（現：徳島県）参事に任じられ、後に権令に就任しました。さらに、1874年には度会県（現在の三重県）の権令に転任し、行政の中枢に関与し続けました。

清太郎はその後、1876年に退官し、東京に転居します。彼の業績は明治時代初期の官僚としての活動に顕著に表れています。なお、彼の最期は1878年10月2日であり、彼の墓所は東京都の青山霊園に位置しています。

参考文献

• - 『幕末維新人名事典』新人物往来社、1994年。
• - 山口県教育会編『吉田松陰全集』第10巻、大和書房、1974年、514-515頁。

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