久留里駅

久留里駅：歴史と自然が織りなす、千葉のローカル駅

久留里駅は、千葉県君津市久留里市場に位置する、JR東日本久留里線の駅です。大正元年（1912年）12月28日、千葉県営鉄道久留里線の終着駅として開業しました。その後、国有化を経て、昭和11年（1936年）には上総亀山方面への路線延伸、昭和19年（1944年）から昭和22年（1947年）にかけては一時的に路線が休止されるなど、幾多の変遷を経験してきました。昭和51年（1976年）に貨物取扱が廃止、昭和59年（1984年）には荷物扱いが廃止され、国鉄分割民営化後にはJR東日本の駅となりました。平成9年（1997年）には駅設備の更新が行われ、平成21年（2009年）には東京近郊区間に編入されるなど、現代に至るまで変化を続けています。平成29年（2017年）12月14日にはみどりの窓口が営業を終了しました。

駅舎と構造

久留里駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。ホーム間は構内踏切で連絡されており、木造駅舎は古風な趣を醸し出しています。改札外には男女別水洗式トイレが設置され、バリアフリー対応トイレも完備されています。駅舎内には出札窓口とタッチパネル式の自動券売機が設置されていますが、窓口は時間帯や列車交換時の信号扱いの状況によって閉鎖される場合があります。

久留里駅は木更津統括センターの直営駅で、木更津駅を除く久留里線各駅の管理駅としての役割も担っています。駅構内は、1線スルー構造となっており、行違いを行わない列車は1番線を使用します。日中の列車は多くが当駅止まりとなるため、1番線と2番線を交互に使用しています。上総亀山行きの列車は主に1番線を使用しますが、一部列車は2番線からの逆線発車も設定されています。夜間は2本の列車が1番線に縦列で留置されます。かつては2番線が島式ホームで、反対側に3番線が存在していました。

利用状況と周辺環境

令和5年度（2023年度）の1日平均乗車人員は271人です。駅周辺は、小櫃川の中流域に位置し、江戸時代には久留里藩の城下町として栄え、現在も久留里の町並みや商店街が残されています。近年では名水の里としても知られ、平成の名水百選にも選定されています。駅周辺には多数の自噴井戸があり、豊かな自然環境が魅力です。

駅周辺には、国道410号や複数の県道が通っており、交通のアクセスも良好です。警察署、市役所支所、公民館、学校、郵便局、銀行、JAなどの公共施設や商業施設が集中しているほか、久留里城址資料館など歴史的観光資源も豊富です。また、日東交通と京成バス、千葉中央バスが運行する高速バス路線が発着する「久留里駅前」停留所も設置されています。隣の駅は、俵田駅と平山駅です。

まとめ

久留里駅は、歴史と自然、そして人々の生活が調和した、魅力あふれるローカル駅です。古き良き時代を感じさせる木造駅舎や、周辺に広がる歴史的な街並みや豊かな自然、そして便利な交通アクセスなど、多くの魅力が詰まった場所となっています。訪れた際には、ぜひ周辺エリアも散策して、久留里の豊かな文化と自然に触れてみてください。

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