五代友喜

五代友喜（ごだい ともよし）

五代友喜は、戦国時代から江戸時代前期にかけての薩摩国（現在の鹿児島県）の武将で、島津氏の家臣として活躍しました。一部の史料では「友慶」とも記されています。

家系

五代氏は、新田八幡宮の社家である執印氏の庶家にあたります。初代・惟宗康友の子である康忠が五代院の院主職を譲られたことから、五代氏を称するようになりました。

島津義弘の家老として

永禄7年（1564年）、島津義弘が日向国（現在の宮崎県）の飯野城を居城とした際、友喜は義弘に従う60人のうちの一人として、その家老を務めました。また、馬関田（現在の宮崎県えびの市西川北付近）の地頭も兼任していました。

木崎原の戦いでの活躍

元亀3年（1572年）5月4日、木崎原の戦いが起こると、友喜は島津義弘から兵40人を与えられ、白鳥山野間口に伏兵として配置されました。この戦いで、島津義弘、鎌田政年とともに日向伊東氏の3,000人にも及ぶ大軍を打ち破り、200石の恩賞を賜りました。さらに、敵の総大将であった伊東祐安を弔うための供養塔を建立しました。

その後の活動

天正18年（1590年）には、島津義弘の子である島津久保に従い、小田原征伐にも参加しました。慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは、長島（現在の鹿児島県長島町）にて肥後国の加藤清正の軍勢を警戒する番を務めました。義弘の帰国後、さらに200石の恩賞を受けました。慶長8年（1603年）には唐船奉行を任され、同10年（1605年）には主君である島津家久の養女・長寿院殿が松平定行に嫁ぐ際に、その供をしました。

死と葬儀

寛永3年（1626年）、五代友喜は病のため亡くなりました。薩摩国の隆盛院に葬られています。

五代友喜の人物像

五代友喜は、戦国時代から江戸時代初期という激動の時代を、島津氏の家臣として忠実に生き抜いた人物でした。木崎原の戦いでの活躍は特に有名で、その武勇と忠誠心は多くの人々に語り継がれています。また、単なる武将としてだけでなく、敵将を弔う供養塔を建立するなど、慈悲深い一面も持ち合わせていたことが伺えます。

参考文献

* 『本藩人物誌』 鹿児島県史料集(13)　（鹿児島県史料刊行委員会）

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