井上治

井上治（いのうえおさむ）は、1983年4月9日に生まれ、2022年1月7日に38歳で生涯を閉じた、日本のプロレスラー、そしてレフェリーです。彼は、先天性巨大結腸症という病気を抱えながらも、プロレスの世界でその才能を発揮しました。

中学時代には、プロレスラーのケンドー・カシンにレスリングを教わり、高校時代には格闘探偵団バトラーツの道場で練習に励むなど、早くからプロレスラーを目指していました。2002年3月には、みちのくプロレスに入門し、翌2003年10月4日に、アトランティスとのタッグでディック東郷&折原昌夫組と対戦し、デビューを果たしました。

2004年9月にみちのくプロレスを退団後、SUPER CREWに寮長として入団しますが、練習中に頸椎ヘルニア、腰椎ヘルニア、脳腫瘍などの重い病気を発症。その後、119井上隊員として再び、みちのくプロレスのリングに上がります。2006年3月31日には、はやてとタッグを組み、ディック東郷&守部宣孝組との試合で引退しました。引退後、脳腫瘍の摘出手術を受けています。

2008年6月20日、みちのくプロレス旗揚げ15周年記念大会では、後輩で同じ山形県出身の岡部和久と共にセコンドとして参加しました。2009年には、覆面レスラー「こまち」としてリングに復帰するというサプライズもありました。

2012年には、ワールド女子プロレス・ディアナにレフェリーとして入団し、8月16日に「ディアナ井上」としてレフェリーデビューを果たしました。しかし、2019年12月10日、体調不良のため療養に専念するためディアナを退団。2022年1月7日、腎不全により38歳で亡くなりました。

井上治は、プロレスラーとしてだけでなく、レフェリーとしてもその才能を発揮し、多くのファンに愛されました。彼の得意技はドロップキックで、そのダイナミックな動きは観客を魅了しました。病と闘いながらもプロレスへの情熱を燃やし続けた彼の姿は、多くの人々に勇気を与えました。彼の生涯は、プロレス界における不屈の精神と情熱を象徴するものとして、語り継がれることでしょう。

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