井上清一

井上 清一について

井上清一（いのうえ せいいち）は、1905年7月31日に富山県婦負郡速星村に生まれ、1967年1月8日に亡くなった日本の内務官僚および政治家です。彼は2期にわたり参議院議員を務めた後、京都市長に就任しました。

学歴と初期の経歴

井上は多額納税者である父、井上清孝の元に生まれ育ちました。彼は第四高等学校を卒業後、東京帝国大学法学部政治学科に進学。大学在学中の1929年には高等試験行政科に合格し、1930年に帝大を卒業しました。その後、内務省に入省し、四国地方行政事務局の次長や同物価事務局長、京都府警察部長などを歴任しました。

政治キャリアの始まり

その後、京都府知事の木村惇の下で副知事を務めていたが、1950年の公職選挙法違反により木村が辞任すると、井上は保守系の推薦を受けて京都府知事選に立候補しました。しかしながら、蜷川虎三に敗北。この出来事を契機に、政治の舞台での彼のキャリアは新たな局面を迎えます。

同年6月に第3次吉田内閣の内閣改造が行われ、井上は内閣官房副長官に任命されます。次いで、1953年の参議院選挙では自由党公認で京都府選挙区から出馬し、見事当選を果たします。彼はこの議席を2期にわたり維持しました。この期間中、石橋内閣や第1次岸内閣で外務政務次官を務め、中東調査会の創設にも寄与しました。さらに、彼はこの会の初代理事長を1956年から1959年まで務めました。

京都市長としての活動

政治家としての役割を果たした後、1965年の参院選には出馬しなかったものの、1966年に自由民主党の推薦を受けて第20代京都市長に就任します。しかし、彼の市長としての業績は長くは続きませんでした。1967年1月6日、府警察の年頭祝閲式に参加した際、脳血管攣縮症による意識不明の状態に陥り、脳出血を併発。その後2日後に亡くなりました。彼の死とともに、勲二等瑞宝章を授与され、従五位から正四位に昇叙されました。

家族背景

井上の家族には、父・井上清孝が富山県の多額納税者であり、富山信託社長や銀行の取締役を務めたことが挙げられます。母は高広次平の娘であり、妹は俵孫一の妻という歴史的背景を持っています。家族の経歴も彼の人間性や政治活動に影響を与えていたのかもしれません。

井上清一の生涯は、日本の内務官僚制度や政治の変遷を理解する上で重要な要素といえます。彼の業績や生き様は、今なお後世の人々によって記憶されていることでしょう。

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