井原鉄道井原線

井原線（いばらせん）についての概要

井原線は、岡山県の総社市から広島県の福山市に位置する鉄道路線であり、井原鉄道が運行しています。この路線は総社駅から神辺駅までの約41.7キロメートルにわたって広がっています。

路線の特徴

井原線は、総社駅と清音駅の間で西日本旅客鉄道（JR西日本）の伯備線と共用されています。特に総社駅から清音駅までの3.4kmの区間は、井原鉄道が第二種鉄道事業者として運行し、他の区間を第一種鉄道事業者が担当しています。また、神辺駅からは特定の列車がJR西日本の福塩線に直通運転し、福山駅にアクセス可能です。

運賃の支払いには、SuicaやICOCAなどのICカードは利用できず、これらのカードを持っている利用者はJRの駅で乗車券を購入しなければなりません。一方、井原鉄道の「スーパーホリデーパス」は土休日に利用できる特色ある切符です。さらに、JR西日本の岡山支社では、「吉備之国くまなくおでかけパス」も販売されており、井原線を含む多様な移動が可能です。

路線データ

井原線の営業キロは総社から神辺までの41.7 kmで、主な設備としては複線区間が存在します。清音から神辺間は非電化であり、全列車が気動車で運行されます。自動閉塞式の信号システムが導入され、最高速度は95 km/hに設定されています。また、車両運用には、「IRT355形」という気動車が使用されます。

運行形態

井原線の運行は、基本的に1時間に1本から2本程度の列車が設定されています。すべての列車が各駅に停車する普通列車であり、通過駅を持つ列車は存在しません。開業当初は、車掌が乗務する列車もありましたが、2010年からは全ての列車がワンマン運転に切り替わりました。通勤通学時間帯には一部の2両編成もありますが、通常は1両編成での運行です。特別なイベントがある場合には、特別編成の「夢やすらぎ号」が運行されることもあります。

歴史

井原線の開発の歴史は久しく、1913年に井笠鉄道が運営する軽便鉄道路線としてスタートし、徐々に発展を遂げました。しかし、1960年代には国鉄が井原線の建設を計画するも、資金難から着工が遅れることになりました。1986年には岡山と広島の自治体から成る井原鉄道が設立され、1987年から工事が再開。1999年1月には井原線がついに開業を迎えました。

開業によって、地域住民の移動手段が整備され、利便性が向上しました。その後も2000万人以上の利用者を記録し、地域の交通の要としての地位を確立しています。

主要な出来事

井原線の重要な出来事を振り返ると、1999年の開業以来多くの変化がありました。2010年には全列車がワンマン運転になり、2012年からは無人駅の供給が始まりました。また、2018年には豪雨による影響で一時的に全線が不通になりましたが、迅速に復旧し、地域の交通システムの復活が果たされています。

井原線は地域との密接な連携をもとに運営されており、今後も岡山と広島を結ぶ重要な役割を果たすことでしょう。

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