京都市電九条線

九条線の概要


九条線（くじょうせん）は、京都市の主要な通りである九条通に沿って設けられた路線です。この路線は、昭和初期に都市計画の一環として建設され、特に九条跨線橋は本町通から京阪本線、奈良線、琵琶湖疏水などと密接に交差しています。そのため、工事は非常に困難であったと考えられています。最終的には、この路線は市南部の東福寺から西大路九条までを結び、京都市の外周線の一部を担っていました。1978年に廃止されるまで、この路線は市民の移動手段として利用され続けました。

沿革


九条線の歴史は1923年に始まります。その年の5月26日、京都市議会は九条線の路線決定を可決しました。次に1933年、最初の区間である大石橋から九条車庫前間が開業しました。その4年後、1937年の5月7日には九条大宮から西大路九条間が開通し、同年の11月22日にはさらに東福寺から大石橋間が開業しました。こうして、1939年2月21日には九条線全線が開業することとなりました。

1940年からは急行運転が始まり、日曜や祝祭日を除いて朝と夕方に特別便が運行されるようになりました。1943年には、急行の運転時間が拡大され、より多くの便が用意されました。その後1962年には急行運転が再び行われるようになりました。

1964年には、奈良電気鉄道の買収によって九条近鉄前停留場が新たに設けられ、その3年後には自動車の併用軌道乗入が全面的に解放されました。1970年1月には2両連結運転が終了し、さらに1975年に全車がワンマンカー化されるなど、運行体制の変化が見られました。1978年10月1日、九条線全線は廃止され、代わりに市バスが運行されることとなりました。

電停一覧


九条線にはいくつかの停留所が設けられており、主要な停留所には次のようなものがあります：

このように、九条線は多くの重要な通りと交差しており、乗客に便宜を図る役割を果たしていました。

終焉と市バスへの転換


1978年の9月30日に「さようなら 京都市電」というイベントが行われ、九条線は旅客営業を終了しました。同年の10月1日には路線が正式に廃止され、京都市は市バス網へと移行しました。京都市電は、市民にとって重要な交通手段であり続けたものの、交通手段の多様化や時代の変化に伴い、その役割を終えたのです。

九条線は、京都市の歴史において重要な役割を果たした路線の一つであり、その整備や運行は地域の人々の生活に不可欠なものであったと言えるでしょう。

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