今出川公彦

今出川公彦（いまでがわ きんひこ）は、戦国時代の公卿として知られています。彼は権大納言である今出川季孝の子として生まれ、公家社会において重要な地位を占めました。今出川家は、別号を菊亭家とも称しました。

経歴

公彦は永正4年（1507年）に叙爵を受け、そのキャリアをスタートさせました。その後、彼は順調に昇進を重ね、侍従、左近衛中将といった役職を経て、永正15年（1518年）には従三位・参議となり、公卿の仲間入りを果たしました。さらに、権中納言、踏歌節会外弁といった要職を歴任し、大永5年（1525年）には権大納言に就任しました。

大永6年（1526年）から天文元年（1532年）にかけては、神宮伝奏という重要な役目を務めました。これは、朝廷と伊勢神宮との間の連絡役であり、公彦の政治的な手腕が評価されていたことを示しています。天文8年（1539年）には右近衛大将に、そして天文11年（1542年）には左近衛大将へと昇進しました。これらの役職は、武官としての最高位であり、彼の家柄と能力の高さを示しています。

天文12年（1543年）には、内大臣に任命されました。しかし、同年に左近衛大将を辞職しています。その後の天文14年（1545年）には右大臣、天文15年（1546年）には左大臣を拝命しましたが、翌年には辞職しました。天文16年（1547年）には、従一位を授与されています。永禄2年（1559年）に出家し、その生涯を終えました。

系譜

父：今出川季孝
母：不詳
妻：不詳
男子：今出川晴季（1539-1617）
* 男子：空慶（1571-1638）興福寺大僧正

公彦の息子である今出川晴季は、父と同様に公卿として活躍し、家名を継承しました。また、もう一人の息子である空慶は、興福寺の大僧正となり、仏教界で重要な役割を果たしました。今出川公彦は、戦国時代の公家社会において重要な地位を占め、その子孫もまた、それぞれの分野で活躍しました。

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