伊藤修

伊藤修（いとう おさむ）

伊藤修は、1855年（安政2年）に生まれ、1920年（大正9年）に没した日本の弁護士です。彼は、法政大学の前身である東京法学社の創立者の一人として知られています。

生い立ちと初期の活動

伊藤修は、豊後国杵築藩（現在の大分県杵築市）の藩士の子として生まれました。1877年（明治10年）に代言人試験（現在の弁護士資格試験に相当）に合格し、法律家としての道を歩み始めます。当初は、法学塾「法律学舎」を主宰していた元田直の下で幹事を務め、訴訟業務に携わっていました。

東京法学社の設立

1880年（明治13年）、伊藤修は元田直と袂を分かち、金丸鉄、薩埵正邦らとともに、東京法学社を設立します。東京法学社は、神田区駿河台北甲賀町に設立され、その後、神田錦町に移転しました。この時期に、伊藤修は元田直との関係を修復しており、彼らの間には深い絆があったことが伺えます。

その後の活動と晩年

東京法学社設立後も、伊藤修は代言人としての活動を続けたとされていますが、その詳細についてはあまり知られていません。1920年（大正9年）に亡くなり、大分県杵築市の養徳寺に墓が建てられています。

法政大学創立者顕彰碑

1993年（平成5年）4月、東京法学社の創立に尽力した伊藤修と金丸鉄の功績を称え、大分県杵築市の城山公園に法政大学創立者顕彰碑が建立されました。この顕彰碑は、伊藤修が日本の法学教育に果たした重要な役割を後世に伝えるものです。

まとめ

伊藤修は、激動の時代に弁護士として活躍し、法学教育の発展に貢献した人物です。彼の設立した東京法学社は、今日の法政大学へと発展し、多くの人材を輩出しています。彼の功績は、顕彰碑を通じて今も語り継がれています。

参考資料

法政大学百年史編纂委員会『法政大学百年史』（法政大学、1980年）
『明治大正人物事典Ⅰ』（日外アソシエーツ、2011）
* 東京法学社の設立者たち（法政大学）

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