佐々木克

佐々木克（ささき すぐる）

佐々木克は、1940年11月23日に秋田県で生まれ、2016年7月31日に逝去した日本の歴史学者です。位階は従四位。京都大学名誉[[教授]]であり、専門は日本近代政治史でした。特に、幕末から明治維新、自由民権期にかけての政治史や人物史研究において、数多くの業績を残しました。

経歴

佐々木克は、立教大学文学部で大久保利謙に師事しました。その後、国立国会図書館司書補佐として、憲政資料室で「三条実美関係文書」や「広沢真臣関係文書」の整理・目録編纂に携わりました。1977年に京都大学人文科学研究所助教授となり、1988年に教授に昇格しました。2004年に定年退職し、京都大学名誉[[教授]]となりました。

研究活動においては、幕末・維新期から自由民権期にかけての政治史や人物史を中心に、多数の著書・論文を執筆しました。また、『大津市史』をはじめとする自治体史の編纂にも参画しました。さらに、2000年から2004年まで明治維新史学会会長を務めるなど、学会活動にも貢献しました。

佐々木克は、研究活動に加えて、NHKの番組「その時歴史が動いた」などのテレビ番組にも出演し、歴史を分かりやすく解説しました。1996年から2004年には、NHK教育テレビ「歴史でみる日本」を担当し、一般視聴者にも歴史への関心を広げました。

略歴

1940年: 秋田県仙北郡清水村（現在の大仙市）に生まれる。
1959年: 秋田県立秋田高等学校卒業。
1964年: 立教大学文学部史学科卒業。
1970年: 立教大学大学院文学研究科日本史専攻博士課程修了。
1977年: 京都大学人文科学研究所助教授。
1988年: 京都大学人文科学研究所教授。
この間、立命館大学、佛教大学などの非常勤講師も務める。
2004年: 京都大学を定年退職。京都大学名誉[[教授]]の称号を受ける。
2007年: 奈良大学文学部史学科教授。
2011年: 奈良大学退職。
2016年: 死去、叙従四位、瑞宝中綬章追贈。

著書

単著

『戊辰戦争 敗者の明治維新』（中公新書、1979年）
『志士と官僚 明治初年の場景』（ミネルヴァ書房、1984年）
『志士と官僚　明治を「創業」した人びと』（講談社学術文庫、2000年）
『日本近代の出発　日本の歴史17』（集英社、1992年）
『大久保利通と明治維新』（歴史文化ライブラリー：吉川弘文館、1998年）
『江戸が東京になった日―明治二年の東京遷都』（講談社選書メチエ、2001年）／『読みなおす日本史』（吉川弘文館、2024年）
『幕末政治と薩摩藩』（吉川弘文館、2004年）
『幕末の天皇・明治の天皇』（講談社学術文庫、2005年）
『岩倉具視』（幕末維新の個性5：吉川弘文館、2006年）
『大久保利通 明治維新と志の政治家』（日本史リブレット：山川出版社、2009年）
『坂本龍馬とその時代』（河出書房新社、2009年）／『読みなおす日本史』（吉川弘文館、2022年）
『NHKさかのぼり日本史4　明治「官僚国家」への道』（NHK出版、2011年）
『坂本龍馬と京都』（人をあるく：吉川弘文館、2013年）
『幕末史』（ちくま新書、2014年）

編著

『水戸藩死事録・義烈伝纂稿』（校訂・解題、同朋舎、1983年）
『それぞれの明治維新―変革期の生き方』（吉川弘文館、2000年）
『幕末維新の彦根藩 彦根城博物館叢書1』（彦根市教育委員会、2001年）
『史料公用方秘録 同叢書7』（彦根城博物館、2007年）
『大久保利通』（監修：講談社学術文庫、2004年）
『明治維新期の政治文化』（思文閣出版、2005年）
『岩倉具視関係史料』（藤井讓治,三澤純,谷川穣共編、思文閣出版、2012年）

脚注

[1] ISBN 9784642054454
[2] ISBN 9784642075367
[3] ISBN 9784642733939
[4] ISBN 9784642062855
[5] ISBN 9784642073493
[6] ISBN 9784642067737
[7] ISBN 9784642036955

参考文献

* 「佐々木 克先生年譜・著作目録」『奈良史学』第29号、奈良大学史学会、2012年1月、6-10頁、CRID 1571698602546814976、ISSN 0289-4874。

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