佐敷駅

佐敷駅について

佐敷駅（さしきえき）は、熊本県葦北郡芦北町に位置する肥薩おれんじ鉄道の駅です。駅番号はOR09。芦北町の中心駅であり、かつては国鉄・JR九州鹿児島本線時代には一部特急も停車していました。

歴史

1925年（大正14年）4月15日：鉄道省肥薩線（初代）の駅として開業。当時は終着駅でした。
1927年（昭和2年）10月17日：鹿児島本線に編入され、同線の駅となります。
1984年（昭和59年）2月1日：貨物取扱が廃止されます。
1985年（昭和60年）3月14日：荷物扱いが廃止されます。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR九州の駅となります。
2004年（平成16年）3月13日：九州新幹線部分開業に伴う鹿児島本線（八代駅 - 川内駅間）の経営移管により、肥薩おれんじ鉄道の駅となりました。旧2番線（中線）は使用停止となります。
2005年（平成17年）5月21日：佐敷港発着のフェリーが廃止されたことに伴い、佐敷港との連絡運輸が終了しました。

駅名の由来

駅名は、開業時の地名である葦北郡佐敷村に由来します。
「佐敷」は、「さし（城）」と「き（城）」が合わさった地名で、元は両方とも城を意味する言葉です。古代には隼人防御の城があり、西海道の駅家も置かれた交通の要所でした。また、弘法大師（空海）が挿した木が根を張ったことから「指木」という地名になり、後に「佐敷」に転じたという説もあります。

駅構造

島式ホーム1面2線と単式ホーム1面1線を有する地上駅です。NPO法人ななうらステーションが管理する簡易委託駅となっています。1番線の上り側と2番線（旧3番線）の隣には、貨物側線や貨物ホーム跡地が残っています。トイレは改札内と外にあり、いずれも水洗式です。

駅舎は1925年の開業当時に建てられた木造駅舎で、肥薩おれんじ鉄道では日奈久温泉駅に次いで2番目に古い駅舎です。

通常は1番線を使用し、列車交換がある場合は下り列車が2番線に入ります。2番線には上り列車用の信号機がないため、上り列車は入りません。

かつては、駅舎側1番線が上り列車、3番線が下り列車専用ホームで、中線の旧2番線のみが上下列車の発着に使われました。そのため、普通列車が旧2番線を使って特急通過待ちや折り返し運転を行っていました。2004年に肥薩おれんじ鉄道に移管された際、1番線が上下列車に対応できるようになり、旧3番線が2番線に変更され、旧2番線は使用中止となりました。また、国鉄時代には2番線の奥に貨物側線と貨物ホームがありましたが、現在は一部が研修用線路として残っています。

国鉄・JR九州時代には、待合室内に鉄道小荷物窓口、出札窓口、キヨスクがあり、駅弁も販売されていましたが、現在は閉鎖・廃止されています。肥薩おれんじ鉄道移管時に自動券売機が設置されましたが、出札窓口はそのまま使用されています。

営業時間

平日：6:20 - 17:25
土休日：7:40 - 17:25

のりば

かつては佐敷港への連絡駅として、フェリーとの連絡運輸も行っていました。しかし、需要の変化や交通整備の進展、経営移管などの影響で客足が減少し、最後の定期航路であった不知火海横断フェリーが2005年に廃止されたため、連絡運輸も終了しました。

利用状況

駅周辺は商店や住宅が密集しています。駅前には産交バスのバス停があります。

周辺施設

芦北町役場
芦北警察署
芦北町立佐敷中学校
熊本県立芦北養護学校
芦北郵便局
熊本県立芦北高等学校

バス路線

産交バス、水俣産交、道の駅たのうら、ふれあいツクールバスが運行しています。かつては多くの路線が発着していましたが、過疎化により2015年までにほとんどが廃止され、コミュニティバスや乗合タクシーに転換されました。

登場作品

テレビアニメ「放課後ていぼう日誌」第4話に登場する「三敷駅」のモデルとなっています。

隣の駅

肥薩おれんじ鉄道

■肥薩おれんじ鉄道線

海浦駅（OR08） - 佐敷駅（OR09） - 湯浦駅（OR10）

外部リンク

* 佐敷駅（各駅案内） - 肥薩おれんじ鉄道

もう一度検索