湯浦駅

湯浦駅について

湯浦駅（ゆのうらえき）は、熊本県葦北郡芦北町大字宮崎に位置する肥薩おれんじ鉄道線の駅です。駅番号はOR10で、水俣方面の次駅である津奈木駅までは複線区間となっています。特に、津奈木駅との間は8.7kmと、この路線で最も駅間距離が長い区間です。

歴史

駅名の由来は、開業時の地名である葦北郡湯浦村に由来します。「湯浦」という名前は、「湯の湧き出る港」を意味し、古くから温泉が湧き出ていたことにちなんでいます。

1926年（大正15年）9月12日：鉄道省肥薩線（初代）の駅として開業。当時は終着駅でした。
1927年（昭和2年）10月17日：鹿児島本線に編入され、同線の駅となります。
1961年（昭和36年）10月1日：貨物取扱が廃止されました。
1966年（昭和41年）9月27日：当駅と倉谷信号場（廃止）間が部分的に複線化。
1968年（昭和43年）5月23日：当駅と津奈木駅間が複線化。
1970年（昭和45年）9月1日：荷物扱い廃止、CTC導入に伴い無人駅化。水俣駅の管理駅となりました。
1977年（昭和52年）3月：現在の駅舎が竣工。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR九州の駅となりました。
2004年（平成16年）3月13日：九州新幹線部分開業に伴う鹿児島本線（八代駅 - 川内駅間）の経営移管により、肥薩おれんじ鉄道の駅となりました。

駅構造

湯浦駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。駅舎はありませんが、コンクリート造りの簡易駅舎（待合所）が設置されています。現在は無人駅となっていますが、かつては木造駅舎で有人駅でした。無人駅化後も1977年に簡易駅舎に建て替えられた後、簡易委託駅として切符の販売が行われていましたが、JR時代末期にはそれも廃止され、完全な無人駅となりました。

ホームへは、駅舎とは反対側の2番ホーム側に裏口があり、そこから湯浦の中心部へ行くことができます。また、九州新幹線開業による第三セクターへの移行が決定していたためか、JR九州時代末期には駅名標が錆びた状態になっていました。これは近隣の海浦駅や袋駅でも同様でした。2番ホームの待合所には、国鉄時代から使用されている駅名標が残っています。

利用状況

周辺には住宅が建ち並び、北側には湯浦温泉の温泉街があります。

駅周辺の施設

芦北町役場湯浦出張所
湯浦郵便局
芦北町湯浦運動公園
芦北町立湯浦中学校
芦北町立湯浦小学校
芦北町立星野富弘美術館
湯の香橋（くまもとアートポリス参加プロジェクト）

バス路線

「ヘルシーパーク芦北前」停留所や「栫（かこい）」停留所にて、産交バス（水俣営業所）の路線バスが発着しています。かつては駅前から産交バスが発着しており、佐敷駅、水俣産交など様々な方面への路線バスがありましたが、2011年から2015年にかけて順次廃止され、現在は駅前から発着する定期路線バスはありません。現在は廃止代替バスである「あしきたふれあいツクールバス」が発着しています。

隣の駅

肥薩おれんじ鉄道

■肥薩おれんじ鉄道線

佐敷駅（OR09） - 湯浦駅（OR10） - （倉谷信号場）- 津奈木駅（OR11）

※倉谷信号場は廃止されています。


湯浦駅は、その歴史と周辺環境から、地域の生活に密接に関わってきた駅であると言えるでしょう。

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