佐竹昌義

佐竹昌義について

佐竹昌義は、平安時代後期の武将で、清和源氏の流れを汲む源義業の長男として生まれました。幼名は太郎といい、佐竹氏の祖として知られています。

生涯

昌義は、父から継承した常陸国久慈郡佐竹郷（現在の茨城県常陸太田市稲木町周辺）を中心に勢力を拡大しました。常陸国に土着していた小野崎氏などを従え、奥常陸7郡の支配をさらに進めました。また、奥州藤原氏の藤原清衡の娘を正室に迎え、隣接する有力者との婚姻関係を築くことで、勢力基盤を強固なものとしました。

1140年、佐竹寺で一節の竹を発見したことを吉兆とし、姓を佐竹と称したという伝承があります。また、馬坂城と太田城を改修し、そこを拠点としていました。

常陸合戦では、父の義業や祖父の義光、外祖父の大掾重幹らと共に、常陸に侵攻してきた従父の源義国を退けています。

子孫

昌義の子には、以下のような人物がいます。

長男の忠義（忠幹）：大掾氏を継承しました。
次男の義弘：庶子であったため分家し、国分氏の祖となりました。
三男の隆義：家督を継承しました。

『寛政重脩諸家譜』によると、次男とされるのは袋田次郎と称した雅楽助義宗で、三男の親義は岡田三郎といい、木曾義仲に従い倶利伽羅峠の戦いで討ち死にしたと記されています。四男が隆義、五男は五郎義季といい、後に革島昌成と改名しました。他に、僧侶となった男子（安藝、義心）もいます。

参考文献

洞院公定 著、今泉定介 編『尊卑分脈』吉川弘文館、東京〈故実叢書〉、1899年。 NCID BN12488942。
佐々木紀一「『平家物語』の中の佐竹氏記事について」『山形県立米沢女子短期大学紀要』第44巻、山形県立米沢女子短期大学、2008年12月、A1-A14、CRID 1050282677904497024、ISSN 02880725。

関連項目

甲斐源氏
* 佐竹寺

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