佐竹義尚 (北家)

佐竹義尚（さたけ よしなお）は、江戸時代末期から明治時代にかけて生きた人物で、佐竹氏一門の中でも重要な役割を担った佐竹北家の第18代当主です。彼はまた、角館佐竹家の第11代所預でもありました。特筆すべき点として、彼の曾孫にあたる人物が秋田県知事の佐竹敬久であり、その血筋は現代にも繋がっています。義尚は男爵に列せられ、華族の一員としても知られています。

生い立ちと家督相続

嘉永元年（1848年）11月17日、義尚は旗本である根来盛実の次男として誕生しました。根来盛実は、陸奥中村藩（相馬氏）の第10代藩主である相馬樹胤の三男にあたります。幼名は竹之助と名付けられました。万延元年（1860年）8月4日、従兄弟にあたる出羽久保田藩角舘所預の佐竹義倫が死去したため、文久2年（1862年）8月29日に佐竹北家の家督を相続することとなりました。

戊辰戦争と角館の防衛

慶応4年（1868年）には、戊辰戦争が勃発しました。久保田藩（秋田藩）が奥羽越列藩同盟から離脱し、新政府軍に味方したため、仙台藩と庄内藩からの攻撃を受けることとなりました。義尚は角館の防衛を指揮し、領地を守るために尽力しました。この戦いでの経験が、後の彼の人生に大きな影響を与えたことは想像に難くありません。

明治時代の活動と叙爵

明治5年（1872年）には、秋田県権典事となり、地方行政に携わりました。そして、明治33年（1900年）には、戊辰戦争における功績が認められ、従五位男爵に叙せられました。これは、彼のこれまでの功績が公に認められたことを意味します。

晩年と死

明治42年（1909年）10月15日、佐竹義尚は61歳でその生涯を閉じました。家督は嫡男である義敬が相続しました。彼の死後も、佐竹北家は地域社会において重要な役割を果たし続けました。

栄典

* 1900年（明治33年）5月9日 - 男爵

佐竹義尚は、激動の時代を生き抜き、佐竹家の名誉を守り、地域社会に貢献した人物として、その名を歴史に刻んでいます。

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